【Nouns徹底解剖】NFTやDAOの完成形!?Nouns DAOの誕生と仕組み、今までの変遷を解説!
この記事では「Nouns」について解説します。NFTやDAOプロジェクトの1つの完成形とも称されるNounsについて改めて勉強してみたい方も、NFTやDAOを勉強し始めた方も、ぜひ参考にしてみてください!
※派生のPNouns運営メンバーへのインタビューはコチラ!
Nounsとは?
Nounsとは、32×32ピクセルのドット絵のキャラクターをモチーフにしたNFTのシリーズ作品を指します。毎日一体の「Noun」がイーサリアムのスマートコントラクトによって自動で生成され、オークションにかけられます。
こちらが執筆日のオークション中のNounになります。残り6時間のタイミングで「およそ30Eth(1Eth=20万円だとすると約600万円)」が提示されています。
このようなオークションが毎日開催されていますが、ここにNouns最大の特徴が隠されています。
NFTプロジェクトの完成系!?
NounsはNFT(DAO)プロジェクトの一つの完成形として世界中で称賛されています。その最たる理由が「スマートコントラクトに規定された通りに稼働し続けている点」にあります。
簡単にその内容を解説すると、
- 1日1つのNoun(アート)が自動生成される
- そのNounが自動で24時間のオークションにかけられる
- Nounの売上は全額Nounホルダーが参加するNouns DAOにプールされる
- Nouns DAOにプールされた資金はNounホルダーの投票によって使用される
このようになっています。ここにファウンダーの意思は介在せず、自動で動き続けます。
ただ、ここ1つ疑問が生じます。
ファウンダーの報酬や議決権は?
Web2.0における株式、web3のNFTやFTにおいてもファウンダーおよびそのチームは一定数のNFTやFTを保有することで、ファウンダーとしての議決権と成功時の報酬を担保しています。
しかし、Nounsはすべてがスマートコントラクトに規定されているので、いくらファウンダーといえど、このルールを覆すことができません。そもそも、NFTプロジェクトの完成形として言われている理由が「人による意思を排除しスマートコントラクトに規定された組織」だからです。
ただ、ここも非常にうまく設計されています。Nounsにはあらかじめこのようなスマートコントラクトが規定されています。
- 10体に1体のNounを報酬として貰う(5年間)
- 最初の数年は明らかに間違った意思決定に創業者が介入できる権利を持つ
つまり、ファウンダーの存在は残っているし、最初のうちは議決権や報酬も貰うが、徐々に分散化していくことすらもスマートコントラクトに規定されています。
ちなみに、Nounsのファウンダーは10名存在し、Nounders(Nouns + Foundersの造語)と呼ばれます。その中には「Loot」という有名なNFTプロジェクトの生みの親である@dhof、そしてドット絵の作風でイマジネーション豊かな世界を作り出してきた@eboyartsが入っています。
分散化された組織
このように、Nouns(Nouns DAO)は非常に考えられた仕組みです。NFTの発行ルール、報酬のルール、プールされた資金の使い道、すべてが透明で公開されています。
HPからNouns DAOのページへいけば、過去も含めてどのような提案がされてきたのかがすべて公開されています。
これらの概要から、NFTやDAOの勉強のためには必須のプロジェクトといえます。
Nounsの現在までの変遷
Nouns DAOは基本的に分散化されており、Nouns DAOへの提案ベースであらゆる物事が展開されていくので、リリースから2023年2月までにコミュニティ主導で実施された面白い取り組みをいくつか紹介します。
2021年8月、ローンチ
構想から2ヶ月ほど、2021年の8月に最初のNounがリリースされました。そこから毎日スマートコントラクト通りにNounが生成され続けています。
2021年8月~10月、初が多発
- 初のフラクショナルNFTとして分散保有
- 初のNoundersへの報酬
- 初のNouns DAOの投票
- 初の2次流通
など、初めての事例が多く発生しました。
2022年2月、Nounsをモチーフにしたアパレルブランド
デザイナーの方がNouns にインスパイアされたファッションコレクションをデザインし、それを3Dプリントするという試みを提案し、Nouns DAOより支援を受けました。
この他にもNouns×アパレルの取り組みは数多く実施されています。
こちらはメタバース上で着用できるデジタルファッションでのコラボです。
2022年8月、スーパーボウルのTVCMにNounが登場
Nouns DAOがビールをモチーフにしたNounを作り、ビール会社のバドワイザーにこのNounをプレゼントしたことがきっかけでした。スーパーボウルのTVCMにNounが登場し、その後にNoun柄のビールが開発され始めました。
2022年12月、Nouns紹介ムービー「This is Nouns」
「This is Nouns」はNounsDAOが支援する初のミント作品です。NounsDAO公式の投票によって採択され資金提供がなされ、映像チーム「Ordinary Folk」が作成した作品です。Nounsの活動をわかりやすく紹介するために、ムービーが制作され、Timed Edition方式でNFTとして販売もされました。現在はNounsのHPにもこちらのムービーが使用されています。
その他
Nounsではその他にも非常に多くのプロジェクトが存在しています。その数は100を超え、大小問わずに多くの取り組みがあります。こちらのプロジェクトページをご覧いただくと、活動がより見えてきます。
その中で面白そうな取り組みをいくつか紹介します。
- facebookやInstagramのARフィルター制作
- figmaプラグインの制作
- Nounsがかけているメガネの制作
- ニュースレターやメディアの運営
- ゲーム制作
- トランプ制作
などなど、多岐にわたります。
NounsはCC0となっているため、そのホルダーは許可を取らずに利用することが可能です。また、その取り組みをNouns DAOに提案し許可が降りれば、Nouns DAOの資金を活用することが可能です。
Nounsの展望は?
現在でもNFTやDAOの完成形として高い評価を受けるNounsですが、ファウンダーが引っ張っていくプロジェクトではないので、今後のロードマップは存在しません。
1日1体のNFTがオークションにかけられ、その売買で資金と新たなホルダーが増え、関連プロジェクトが稼働し続けます。なので、今後もこのサイクルが回っていくものだと考えられます。
そして、今後web3がさらにマスに広がった際に、今よりもっとNounsの価格が高騰していくことも十分に考えられます。そして、販売価格が上がればNouns DAOにプールされる資金も増え、より多くの活動が展開されるので、さらに認知度が向上し、Nouns価格も向上するループに入ります。
よって、すでに成功と呼ばれるプロジェクトですが、今後更なる拡大が見込まれると予想します。
また、長期的にはファウンダーの影響力が落ちていった際に、完全なる分散化のDAOが完成します。そこまで残り数年だと考えると、ビットコインなどインフラ形に次ぐ、完全なDAOのモデルケースとなるかもしれません。
一プロジェクトとしての展望も、NFTやDAO目線のモデルケースとしても、引き続き注目してみていきたいと思います!
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