Microsoft、Bingに無料のSora搭載AI動画生成機能を追加 テキストから高精度な動画を生成可能に

2025年6月2日、米MicrosoftはBingアプリにOpenAIの動画生成モデル「Sora(ソラ)」を活用した新機能「Bing Video Creator」の搭載を発表した。
従来有料だったSoraが、Microsoftアカウントを通じて初めて無料で利用可能になる。
Bingアプリから無料でSora動画生成 10本まで無償提供
Microsoftは、検索エンジン「Bing」のスマートフォンアプリにおいて、AIによる動画生成機能「Bing Video Creator」を導入した。
OpenAIが開発した最先端の動画生成モデル「Sora」を活用し、テキスト入力のみで動画を生成するサービスだ。
Soraは、OpenAIが開発したテキストをもとに高精度な動画を生成できるAIモデルで、自然な動作とシーン遷移の再現力に定評があった。
今回の実装により、これまで一部の企業や研究者向けに限定されていたSoraの機能が、一般ユーザーにも初めて無料で解放された。
利用条件は、Microsoftアカウントでログインすることだけで、初回は10本まで無料で動画を生成できる。
Microsoftは、Bing上で検索などの特定のアクションをしたユーザーにポイントを付与する「Microsoft Rewards」というプログラムを運営しており、10本以降はこのポイントを使用して動画を生成できる。
ただし、現時点では生成に数時間かかるケースも多く、デスクトップ版には未対応だ。
動画は5秒間、縦長の9:16比率で出力される仕様となっているが、今後は横長比率への対応も予定されているという。
アメリカのメディア、TechCrunchは、このアスペクト比をTickTokやInstagramなどのSNS向けのものだと分析している。
創作ツール普及につながる無料公開
Sora搭載の動画生成機能が一般ユーザーにも開放されたことで、AIによる創作の門戸が大きく広がる可能性がある。
特に、動画制作に時間やコストをかけられない個人にとって、Soraが無料で使えることは入門として大きなアドバンテージになるだろう。
一方で、現段階では生成までに長時間を要すること、動画の長さやアスペクト比を自由に設定できないことなど、機能面での制限は多い。動画の長さの制限もあるため、現時点ではSoraを使用した本格的な創作ができるとは言えない状況だ。
それでも、Soraに触れる機会が多くの人に開かれることで、AIを使用した創作活動に触れるユーザーの増加が見込まれる。
今後も、アップデートやユーザーの反応に注目していきたい。