ソニーとLINE、Soneium上でミニアプリ4種を展開へ Web3普及への新たな一歩

2025年3月12日、ソニーグループとLINEが協力し、イーサリアムのレイヤー2ネットワーク(※1)「ソニューム(Soneium)」上で4つのミニアプリを展開することが発表された。これにより、ユーザーはWeb3技術を活用した新たな体験を得ることが期待される。
「ソニューム(Soneium)」展開されるミニアプリの詳細
ソニーグループとStartale Groupの合弁会社であるSony Block Solutions Labsは、LINEと提携し、Soneium上で4つのミニアプリを展開する計画を明らかにした。
この取り組みは、ソニーの技術力とLINEの広範なユーザーベースを融合させ、Web3エコシステムの拡大を目指すものである。
具体的には、睡眠報酬アプリ「Sleepagotchi LITE」、農業シミュレーションゲーム「Farm Frens」、AIゲーム「Moonveil – Puffy Match」、そしてソーシャル戦略RPG「Pocket Mob」の4つのミニアプリが提供される予定だ。
ミニアプリを展開するメリットと今後の展望
Sony Block Solutions Labsの渡辺潤チェアマンは、「LINEのプレゼンスを活用し、Soneiumをより身近なものにする次のステップ」と述べており、これにより「これまで実現が難しかったエンゲージメントと普及が促進される」との見解を示している。
今回の展開により、ミニアプリ開発者はSoneiumのコミュニティ構築やマーケティング支援を受けられる一方、ユーザーはWeb3の利点を体験しやすくなると思われる。
LINE NEXTは3月6日に、Kaiaブロックチェーン基盤のミニDapp(※2)がサービス開始から1カ月で3500万回の利用回数を突破したと発表している。
同期間には300万件以上の新規ウォレットが生成され、アジア主要市場で約3億円のアプリ内販売を記録した。
これらのデータは、Soneium上で展開されるミニアプリの成功可能性を示唆しているといえるだろう。
ソニーとLINEの協力は、ユーザーと開発者双方に新たな価値を提供し、Web3技術の普及と進化に寄与するものとなるだろう。
※1:イーサリアムのレイヤー2ネットワーク
イーサリアムのスケーラビリティを向上させるための技術。トランザクションの処理速度を高め、手数料を低減する役割を果たす。
※2:Dapp
分散型アプリケーション(Decentralized Application)の略称。ブロックチェーン上で動作し、中央集権的なサーバーに依存しないアプリケーションを指す。