オープンAI、年換算売上高200億ドル突破 計算資源の3倍拡張が成長要因に

2026年1月18日、米AI企業オープンAIのサラ・フライヤー最高財務責任者(CFO)は、同社の年換算売上高が2025年に200億ドルを突破したとブログで明らかにした。19日付のロイターが報じたものだ。
オープンAI、売上高3倍超へ 計算能力と利用拡大が牽引
フライヤー氏によると、オープンAIの年換算売上高は2024年の60億ドルから、2025年には200億ドル超へと急拡大した。
最大の要因は、生成AIの性能向上を支える計算基盤の大幅な増強である。
同社のコンピューティング能力は、2024年の0.6ギガワットから2025年には約1.9ギガワットへと約3倍に拡張された。
このインフラ拡充により、ChatGPTやAPIの応答性と安定性が向上し、週間・日次アクティブユーザー数はいずれも過去最多を更新している。
利用頻度の増加は、開発者向けAPIや企業向け契約の拡大につながり、売上成長を下支えしていると考えられる。
また同社は、米国の一部ユーザーを対象にChatGPTで広告表示を開始した。
研究開発や計算資源への投資が膨らむ中、広告を新たな収益源として組み込むことで、事業基盤の安定化を図る狙いがある。
さらに、2026年後半には最初のデバイスを発表する計画も示されており、ソフトウエア中心だった事業領域が拡張する可能性が浮上している。
AIエージェント構想が示す成長余地と構造リスク
フライヤー氏は今後の戦略として、常時稼働し長期的に文脈を保持できる「AIエージェント(※)」と業務フロー自動化を重視すると述べた。
これが実現すれば、生成AIは単なる支援ツールから、業務を代行・最適化する基盤へと進化する。
特に健康、科学、エンタープライズ分野では、生産性向上という明確なメリットが期待できる。
一方で、計算資源への依存度が高まるほど、電力調達や契約コスト、供給制約といったリスクも増大する。同社は自社保有を抑え、複数のプロバイダーと柔軟に提携することで「軽量な」バランスシートを維持しているが、このモデルが長期的に安定するかは不透明だ。
収益急成長と将来投資が同時進行する中で、オープンAIが持続的な利益構造を確立できるかどうかは、生成AI市場全体の成熟度を占う試金石になると言える。
※AIエージェント:目標に基づき自律的に判断・行動し、複数のツールやデータを横断して業務を遂行するAIの概念。従来の指示待ち型AIとは異なる点が特徴とされる。
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