さくらインターネット、H100の8枚専有プランを開始 国内GPUクラウドは新局面へ

2026年1月13日、さくらインターネットは国内向けに、GPUを8枚同時に専有できる新たなクラウドプランを発表した。生成AIの大規模化を背景に、研究・開発用途の計算基盤を一段引き上げる動きとなる。
「高火力 DOK」、H100を8枚同時利用できる専有プランを提供
さくらインターネット株式会社は13日、コンテナ型GPUクラウド「高火力 DOK」において、「NVIDIA H100 8GPU 専有プラン(β版)」の提供を開始した。
1タスク内でNVIDIA H100 GPUを8枚同時に利用できる点が特徴であり、大規模ストレージを必要とするワークロードなどに活用できるという。
近年は大規模言語モデル(※)や画像生成モデルの進展により、複数GPUを組み合わせた処理や、大容量の一時ストレージを必要とするケースが増加している。
こうした需要を背景に、GPUを占有できる実行環境を短時間から提供する。
専有プランでは、タスクを起動するだけで8枚のGPUと大容量NVMeストレージを備えた環境が自動構築される。料金は1秒あたり0.83円(税込)の従量課金で、Dockerベース環境として1時間あたり3000円未満で利用可能だ。GPUメモリは80GB×8、vCPUは160コア、メモリは1760GBを備える。
※大規模言語モデル:大量のテキストデータを学習し、人間に近い文章生成や推論を行うAIモデル。学習や推論には複数GPUによる並列計算が必要となる。
大規模GPU専有がもたらす恩恵と、運用面の課題
本プランにより、高解像度画像の解析や巨大モデルの学習、長文を扱う高度な推論処理などを国内クラウドで完結させられる可能性がある。
海外サービスへの依存を抑えたい企業や研究機関にとっては、国産企業が展開するサービス上でデータ管理を完結できる点や、コスト面でのメリットが大きいと言える。
一方で、H100を8枚同時に活用するには、分散学習の設計やソフトウェア最適化といった高度な運用ノウハウが不可欠となるだろう。
計算資源を確保しただけでは性能を引き出せず、人材や開発体制が整っていない場合は持て余すリスクもある。
とはいえ、秒単位課金で高密度GPUを専有できる環境が国内で整備された意義は大きそうだ。今後は、生成AI開発が実証段階から実運用へ移行する中で、こうした基盤を軸に競争が一段と激化する可能性がある。
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