高岡市が次世代公共交通を検討 AIデマンドと自動運転で移動はどう変わるか

2026年1月6日、富山県高岡市はAIを活用した次世代公共交通の導入検討に向け、新年度当初予算案へ関連費用を計上する方針を示した。国内自治体の動きであり、人手不足と交通弱者対策を同時に解決する狙いがある。
高岡市、AIデマンド交通と自動運転導入を検討
高岡市は新年度、AI(人工知能)を活用した「AIデマンド交通(※)」や、電車・バスの自動運転といった次世代交通の導入を検討する。
6日に市役所で開かれた定例会見で、出町譲市長が明らかにした。検討に必要な調査や準備に関する費用は、新年度当初予算案に盛り込まれる見通しとなっている。
出町市長は会見で、交通事業者が直面する深刻な人手不足と、交通不便地域に住む市民の移動課題の双方に言及した。「新しい考え方でうまく結び付けられないかと思っている」と述べ、技術活用による公共交通の再構築に意欲を示している。
市は昨年11月から、バス・タクシー事業者との勉強会を継続してきた。県外の先進事例を学ぶと同時に、市内公共交通が抱える課題を共有しており、今回の予算計上は市長選で掲げた「公共交通の大改革」を具体化する第一歩だ。
※AIデマンド交通:利用者の予約や需要データを基に、AIが運行ルートや配車を動的に最適化する交通サービス。固定ダイヤに依存せず、効率的な運行が可能とされる。
人手不足対策の切り札か 利便性向上とリスク
次世代交通の導入が進めば、運転手不足に悩む交通事業者の負担軽減につながる可能性がある。需要に応じて運行し、非効率な空車走行を減らせれば、持続可能な事業モデルを構築しやすくなるだろう。
利用者側にとっても、高齢者や免許返納者が移動手段を確保しやすくなるなど、生活の質向上が期待される。交通弱者対策を行政主導で進める姿勢は、地方都市における社会インフラ再設計の一例となりそうだ。
一方で、AIシステムの導入・運用には一定のコストがかかり、財政負担が課題となる可能性がある。自動運転についても、安全性の確保や法制度との整合性といったハードルは依然として高い。
高岡市の検討はまだ初期段階にあるが、実証や制度設計が進めば、全国の自治体に波及する可能性がある。技術をどう公共性と結び付けるかが、今後の成否を左右すると考えられる。











