加ブルックフィールド、AI開発者向けクラウド参入 半導体リースで主導権狙う

2025年12月31日、カナダの資産運用大手ブルックフィールド・アセット・マネジメントが、AI開発者向けに半導体を直接リースする独自のクラウド事業へ参入する方針が明らかになった。米ニュースサイト「ジ・インフォメーション」が報じた海外ニュースで、AIインフラの支配構造に変化をもたらす可能性がある。
ブルックフィールド、半導体直結型クラウド事業を構想
ジ・インフォメーションによると、ブルックフィールドはデータセンターで使用するAI向け半導体を、開発者に直接リースするクラウド事業に乗り出す。AIバリューチェーンのエンドツーエンド(E2E ※)管理を確立する狙いだ。
この新事業は、同社が設立を進める100億ドル規模のAIファンドと、傘下のクラウド企業ラディアントと連動する見通しとされる。
情報筋によれば、ブルックフィールドが開発するデータセンターについて、ラディアントが優先的にリース権を持つ構想だという。ラディアントはすでにフランス、カタール、スウェーデンで事業を展開している。
ブルックフィールドは11月に総額1000億ドル規模のAIインフラプログラムを立ち上げている。中核となる「ブルックフィールドAIインフラファンド」には、米半導体大手エヌビディアやクウェート投資庁(KIA)などが参加して約50億ドルの出資を確保しており、今後100億ドルの調達を目指している。
※エンドツーエンド(E2E):半導体調達からデータセンター運用、計算資源提供までを一貫して管理する考え方。効率性と統制を高める点が特徴とされる。
計算資源の囲い込み進むか 期待と懸念が交錯
このモデルは、AI開発者にとって半導体確保の不確実性を下げるメリットがあると考えられる。特に大規模言語モデルを開発する企業にとって、初期投資を抑えつつ安定した計算資源を確保できる点は魅力だ。
一方で、資産運用会社が半導体とクラウドを束ねて提供することは、市場の集中を招くリスクも孕む。資本力の差が計算資源へのアクセス格差につながれば、AI開発の競争環境が歪む可能性がある。
「ブルックフィールドAIインフラファンド」が100億ドル規模まで拡大すれば、金融資本がAIインフラの主導権を握る流れは一段と強まるだろう。
AI時代の競争軸が技術力だけでなくインフラ支配へ移行する中、この動きは業界構造を長期的に変える可能性がある。











