WESTE&Co.、音声AIパートナー「AIsis」プレ公開 会話で関係性が進化

2025年12月15日、日本のスタートアップWESTE&Co.は、音声対話型AIパートナーアプリ『AIsis(アイシス)』をプレマーケティングとして公開した。音声AIと3Dキャラクターを融合し、会話を通じて関係性が変化する体験を提供する。
音声対話と記憶で関係性が進化するAIパートナー
『AIsis』は、音声対話型AIパートナーと3D美少女キャラクターを組み合わせたエンターテインメントアプリである。
ユーザーは仮想空間に存在する「コンセプトバー AIsis」を訪れ、AIキャラクターと音声で会話を重ねながら、相談相手やビジネスパートナー、疑似恋愛、友人関係といった多様な関係性を築いていく。
本作の中核となるのが、AIによる会話内容の学習・記憶機能だ。
過去に話した悩みや好み、価値観、日常の出来事を踏まえ、AIは応答のトーンや距離感を変化させる。会話を重ねるほど、より自然で親密な対話へと進化していく設計になっている。
会話自体はゲームとして構成され、対話ごとにポイントを獲得できる。ポイントはデートの解放やアイテム購入、演出のカスタマイズに使用可能だ。
さらに親密度レベルが設定されており、レベルに応じて呼び方や言葉選びが変化し、特別な反応や踏み込んだ会話が解放される。
また、音声の間合いや息遣いを重視した設計に加え、店外デートモードも用意されている。今後は季節イベントや限定衣装の追加など、長期的な体験も拡張される予定だ。
『AIsis』はスマートフォン対応の成人向けサービスとして、2026年春の正式リリースを予定している。
感情領域に踏み込むAIの可能性と課題
『AIsis』が示す最大のメリットは、生成AIがユーザーとの「関係性」を継続的に育てられる点だろう。
情報提供や単発の会話にとどまらず、記憶を前提とした音声対話は、従来のチャット型AIにはない没入感を生み出す可能性がある。エンターテインメント領域におけるAI活用の幅を大きく広げることとなりそうだ。
一方で、感情に寄り添うAIにはリスクも伴う。
ユーザーの心理的依存や、会話データの取り扱いに対する懸念は避けて通れない課題だ。成人向けサービスとしての位置づけも含め、運営側には透明性の高い設計と説明責任が求められるだろう。
将来的には、音声AIによる長期的な関係構築が新たな市場を形成する可能性もある。
AIと人の距離感を再定義する取り組みとして、『AIsis』の今後の展開にも注目したい。











