ブレインパッド、AI人材育成と組織文化の構造改革を支援 2026年1月開始

2025年12月16日、データ分析大手のブレインパッドは、企業のデータ/AI活用を担う人材の発掘・育成から組織文化の醸成までを一体で支援する新サービスを2026年1月に提供開始すると発表した。国内企業のDX停滞を構造的に解消する取り組みとして注目できる。
ブレインパッド、データ/AI活用を前提とした組織変革サービスを開始
ブレインパッドが発表した「BrainPad Data Talent Experience Service」は、従来型の研修や分析受託とは一線を画す。単にスキルを教えるのではなく、同社が自社で培ってきた自律的なデータ/AI活用組織の運営ノウハウそのものを、顧客企業へ移植する点が特徴である。
同社によれば、多くの企業で生成AIや分析基盤の導入は進んだものの、現場では旧来プロセスへ戻る「組織の慣性」がDXを阻んでいるという。導入意義には賛同しながらも、業務や評価の仕組みが変わらない限り、AI活用は定着しないという認識だ。
この課題に対し、同サービスは「ツール導入」ではなく「組織OS(※)」の再設計を掲げる。日々の業務をAI前提で組み立て、行動様式や意思決定に組み込むことで、元に戻れない構造を作る考え方だ。
支援内容は、データサイエンティストなど専門人材の採用支援から始まり、テーマ設定を重視したOJT育成、評価・キャリア設計、文化醸成まで多岐にわたる。特定人材に閉じず、組織全体を「データタレント」が活躍できる環境へ変えることを狙う。
※組織OS:企業における行動様式、意思決定プロセス、評価制度、文化などの基盤を指す概念。ITシステムではなく、人と組織の動きを規定する仕組み全体を意味する。
人材育成DXのメリットと課題 文化定着が成否を分ける
本サービスの最大のメリットは、「育てても活躍しない」というDX人材育成の失敗パターンを回避できる点だろう。テーマ探索ワークショップや伴走支援により、学習内容を即座に業務へ接続しやすく、投資対効果を可視化しやすい構造になると考えられる。
一方で、組織文化の変革は短期間では完結しないと思われる。
評価制度の見直しや現場管理職の意識改革が伴わなければ、形式的な取り組みに終わるリスクも残る。また、経営層の関与が弱い企業では、導入効果が限定的になる可能性がある。
それでも、生成AIが業務の前提条件となる時代において、人材・業務・文化を切り離さず設計するアプローチは合理的と言える。
「BrainPad Data Talent Experience Service」は、日本企業が研修止まりのDXから一歩先に進むための試金石となるかもしれない。











