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    日産、英モノリスとAI提携延長 新車開発を高速化し中国勢に対抗へ

    2025年10月31日、日産自動車と英ソフトウエア企業モノリスは、AIを活用して車両開発に必要な物理試験を削減する提携を延長すると発表した。新型EVを中心に開発工程の短期化を図り、競争が激化する世界市場での挽回を狙う。

    目次

    AIで物理試験を効率化、新型EV開発サイクルを短縮へ

    今回の提携延長により、日産は車両開発の一部試験工程におけるAI適用範囲を拡大する。

    すでに両社は新型EV「リーフ」のシャシーにおいて、ボルト締め工程に必要な試験時間を短縮する成果を確認しているほか、1992年に英国で発売された小型車「マイクラ(日本名マーチ)」の試験データにAIを適用し、ボルト締め試験の期間を6カ月から5カ月へ圧縮することに成功した。

    本技術は、今後投入予定の欧州向けモデルにも展開する見通しだ。

    背景には、中国メーカーの台頭がある。中国メーカーの中には新型車を約1年半で市場に投入する例もあり、従来平均約5年とされる日系メーカーの開発サイクルは相対的に長い。

    ロイターによると、日産テクニカルセンター・ヨーロッパの担当者は「中国勢を非常に意識している」「より短期間で新車を投入する必要がある」と述べているという。

    10月には、AIデータセンター運営企業コアウィーブが、研究開発の支援基盤を強化する目的でモノリスを買収すると発表している。

    日産とモノリスは現在、タイヤやバッテリーの試験時間短縮に関するプロジェクトを進めている。

    中国EVメーカーNIOもモノリスのAIを活用しており、技術プラットフォームとしての存在感が高まっている。

    開発スピード向上が強み、ただし品質確保と依存度が課題に

    AIを用いた試験時間の短縮は、日産にとってコスト削減と開発サイクル高速化の双方でメリットがある。特にEV市場では、モデル刷新スピードと価格競争力が市場シェアを左右するため、開発期間を短縮できれば、欧州・中国市場での巻き返しに寄与する可能性が高い。
    また、外部データセンター基盤を活用することで、大規模な計算リソースを自社で抱える必要がない点も効率的だといえる。

    一方で、試験工程をAIに置き換えるほど、品質と安全性の担保が重要な論点となる。AIモデルが参照するデータが偏っていれば、耐久性や振動に関する判断精度が低下するリスクがある。
    また、モノリス技術への依存度が高まることで、将来的にコスト構造や技術主導権が外部要因に左右される可能性も否定できない。

    今後は、AIが省略する試験部分と、人による最終検証をどう分担するかが焦点になりうる。

    開発スピードと品質保証を両立できるかが、日産再建の成否を左右すると言えるだろう。

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