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    ダイキン、AI対応冷却で米新興企業を買収 データセンター市場に照準

    2025年8月6日、ダイキン工業は米カリフォルニア州の冷却技術企業ダイナミック・データ・センターズ・ソリューションズ(DDCS)を8月末までに買収すると発表した。生成AIの普及に伴い需要が急増するデータセンター冷却分野で、北米を中心とした市場開拓を本格化させる。

    目次

    ダイキン、データセンター冷却の米DDCSを買収 AI普及で北米市場を深耕へ

    ダイキン工業は、米国の冷却システム新興企業ダイナミック・データ・センターズ・ソリューションズ(DDCS)を月内に買収する。成長分野であるAI関連データセンター向けに、冷却ソリューションを拡充する戦略の一環とされる。

    DDCSは2019年に設立され、サーバーを格納したラック単位で空調を制御する独自技術を持つ。発熱や電力消費をリアルタイムで分析し、効率的な熱管理を実現。ダイキンはこの技術を、従来のフロア全体を冷却する大型空調「アプライド」と組み合わせ、冷却能力と省エネ性の両立を図る。

    AI活用が進む現代では、計算モデルを構築する「学習」と、モデルを用いて結果を導く「推論」という2段階の演算が存在する。

    前者はGPU(※)を用いた巨大な郊外型データセンターで行われることが多いが、後者は小規模施設での処理が主流となりつつある。都市部にも設置しやすい推論用施設では、高密度な熱源をピンポイントで冷却できるDDCSの技術が適しているとされる。

    市場調査会社フォーチュン・ビジネス・インサイツによれば、世界のデータセンター冷却市場は2032年には424億ドル(約6兆円)と、2024年から2.5倍以上に拡大する見通しだ。

    ダイキンはすでに2023年に米アライアンスエアープロダクツなど2社を計300億円超で買収しており、空調を中核とするデータセンター事業を北米で本格化させてきた。今回のDDCS買収により、システムの多様化と対応領域の拡張が進むこととなる。

    ※GPU(Graphics Processing Unit):画像処理を担う演算装置。AIの学習処理に適した構造を持つことから、近年はデータセンター用途での活用が進む。

    冷却の革新がAIインフラを支える鍵に 成長の裏で求められる持続性と競争力

    DDCSの買収は、ダイキンにとって冷却技術の垂直統合を意味する。

    高精度の空調制御は、AI推論の処理効率を左右する要素であり、今後のAIインフラ構築において欠かせない機能となるだろう。都市部での小規模データセンターに向けた高密度・省スペース対応が進む中、DDCSのラック単位冷却技術は差別化要素として期待される。

    一方で、液浸冷却のような新方式は、導入コストや運用保守面で課題も残る。冷却装置の多様化はシステムの複雑化を招きやすく、設計段階からの最適化が求められる。特に環境意識の高い北米市場では冷却技術だけでなく、電力効率やCO₂排出抑制といった環境性能も評価指標となる。

    競争環境も激化しており、装置メーカーとの役割分担は流動的だ。

    空調や電力インフラ業界との連携、または異業種との提携によって、総合的なソリューション提案ができるかが今後鍵を握ると見られる。

    生成AIの社会実装が加速する中、インフラ整備は単なる補助的存在ではなく、技術革新の成否を左右する中核となりつつある。

    ダイキンが冷却の枠を超えたAI支援基盤企業へと進化できるか、今後の展開に注目が集まる。

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