ULSコンサルティング、みずほ証券にAI「Devin」国内初導入 AI駆動開発支援

2026年1月22日、ULSコンサルティングは、みずほ証券における自律型AIエンジニア「Devin」の導入を支援したと発表した。
大手金融機関としては国内初となる大規模導入プロジェクトで、2026年4月の運用開始に向けて準備を進めている。
みずほ証券、AI駆動開発で大規模Devinを導入
今回の取り組みは、みずほ証券のIT・システムグループが進めるAI駆動開発の一環として実施された。
生成AIを駆使してシステム開発プロセス全体を抜本的に改革し、ビジネスニーズへの機敏な対応や慢性的なエンジニア不足の解消といった課題の解決を目指す。
その一環として、自律型AIソフトウェアエンジニア「Devin」の導入を決定した。
Devinは、自然言語による指示を理解し、自ら開発工程を組み立てて作業を進める点に特徴がある。
みずほ証券では2025年9月よりトライアルを実施し、実用性を確認できたことから正式導入を決定した。
現在は2026年4月の運用開始に向けて準備を進めている。
導入支援を担ったULSコンサルティングは、みずほ証券の情報システムを20年以上にわたり開発・保守してきた経験を有する。
今回は、Devinの提供元である米Cognition AIと連携し、厳格なセキュリティ基準に適合するよう専用環境の構築を含む対策を提案・実行した。
また、効果が見込まれる具体的なユースケースを提示し、開発プロセスの抜本的な見直しも進めている。
今回の取り組みは、みずほ証券が中期経営計画で掲げるDX推進方針と、みずほフィナンシャルグループ全体のAI投資戦略を具体化する動きの一つと位置付けられる。
同グループは、2026〜2028年度にAI関連で最大1,000億円を投資する方針を掲げている。
金融システム開発はAI主導フェーズへ移行するのか
本件のメリットは、金融機関におけるAI活用を「実証」から「実装」段階へ押し上げた点にあると考えられる。
自律型AIエンジニアを開発の中核に据える判断は、PoC止まりだったAI活用を基幹領域へ広げる象徴的な動きとみられる。
人材不足が続く中、開発スピードや保守効率の改善が見込める点は、競争力の確保という観点でも一定の合理性を持つだろう。
一方で、AIが生成するコードの品質担保や責任分界は、従来の開発体制に比べて不透明さが増すかもしれない。
証券システムは不具合の影響範囲が広く、過度な自動化は新たなリスクを生みかねない。
また、セキュリティや運用設計には高い専門性とコストが伴い、短期的な省人化やコスト削減に直結しない可能性もある。
今後の焦点は、AIに委ねる領域と人が担う領域をどこまで明確に切り分けられるかに移るとみられる。
今回の取り組みは、ツール導入にとどまらず、開発プロセス全体の再設計を伴う点に特徴があるため、知見が蓄積されれば他部門への展開も視野に入り、グループ全体でAI駆動開発が標準化されていく展開も想定できる。
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