クオンタムソリューションズ、暗号資産売却益4,300万円を計上

2026年1月19日、東証スタンダード上場のクオンタムソリューションズ株式会社は、連結子会社による暗号資産の売却により、約4,300万円の利益を計上すると発表した。
資産運用とポートフォリオ最適化を目的とした対応で、2026年2月期第4四半期に反映される見通しである。
ETH・BTC売却の内訳と利益算定の背景
19日に発表された利益計上は、同社の連結子会社であるGPT Pals Studio Limitedが、2026年1月14日にイーサリアム(ETH)およびビットコイン(BTC)を売却したことによるものだ。
発表によれば、ETHは800枚、BTCは6.5枚を売却し、合計で270,076ドル、日本円換算で約4,300万円の売却益を計上した。
ETHについては、取得単価2,999.04ドルに対し、売却単価は3,299.00ドルとなり、約24万ドルの利益が発生した。
BTCも同様に、取得単価9万406ドルから9万5,038ドルで売却され、約3万ドルの利益を確保している。
なお取得単価は、2025年11月30日時点の時価評価(簿価切り下げ)後の帳簿価額を起点としており、直近の購入単価とは乖離する可能性がある。いずれも保有残高の一部調整として実施された。
クオンタムソリューションズは、暗号資産を四半期決算末日に時価評価し、保有資産を処分(売却)する際は、帳簿価額と売却価格との差額を売却損益として認識するとしている。
売却後、連結子会社GPTはETHを5,118.35枚、BTCを5.07枚保有している。
※時価評価:保有資産を取得原価ではなく、決算時点の市場価格(公正価値)で評価する会計手法。
暗号資産を巡る財務戦略は「保有」から「判断」へ
本件のメリットは、暗号資産を含み益のまま保有するのではなく、価格上昇局面で一部を売却し、実現益として財務数値に反映させた点にあると考えられる。
約4,300万円という具体的な利益を計上したことは、投資成果を可視化するうえで一定の効果を持つ可能性がある。
また、全量売却ではなく部分的な調整にとどめた点から、暗号資産を中長期的な資産として活用し続ける姿勢もうかがえる。
一方で、時価評価を前提とする以上、相場下落時の評価損リスクは依然として残るとみられる。
今回の売却益は市場環境に左右された側面が大きく、同様の成果が恒常的に得られるとは限らない。
加えて、取得単価が時価評価後の帳簿価額を基準としている点は、説明が不足すれば投資家に分かりにくい印象を与えるおそれもあり、情報開示の丁寧さが問われそうだ。
今後は、暗号資産を単なる保有対象ではなく、市況に応じて調整する運用資産として位置付ける動きが強まる可能性がある。
価格局面に応じた売却や保有の判断が財務戦略の一部として整理されれば、柔軟な資産運用モデルとして評価される余地も生まれそうだ。
その成否は、判断基準やリスク認識をどこまで明確に示せるかに左右されるだろう。
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