JCBIのPassWallet導入、祭事の特別観覧席NFTを販売 三条市で実証実験

2026年1月20日、一般社団法人ジャパン・コンテンツ・ブロックチェーン・イニシアティブ(JCBI)は、生体認証対応ウォレット「PassWallet」を活用した祭事向けNFTチケット販売の実証実験を新潟県三条市で開始した。
文化庁の委託事業の一環として、NFT技術を用いた地方文化振興の新たな事業モデル検証に位置付けられている。
PassWallet採用、祭事特別席をNFTで販売
20日、一般社団法人ジャパン・コンテンツ・ブロックチェーン・イニシアティブ(JCBI)は、文化庁委託事業に採択されたNFT(※)チケット販売サービス「Rural Regeneration」に、同団体が開発支援するアンホステッドウォレット「PassWallet®」が導入されたことを発表した。
顔や指紋といった生体認証を用いる点が特徴で、金融庁からカストディ規制非適用の回答を得ている。
本事業では、日本各地の祭事における特別観覧席をNFTチケットとして販売し、観覧後もデジタルコンテンツとして手元に残せる形で提供する。
実証実験の舞台となるのは、新潟県三条市の法華宗総本山 本成寺で行われる節分行事「鬼踊り」である。
2026年2月3日に開催される同行事に向けて、本堂で観覧できる4席分のNFTチケット(1席5,000円)が、特設サイトで販売開始された。
加えて、NFTスタンプを集める施策や、デジタル御朱印NFTを取得できる周遊ラリーも実施される。
※NFT(非代替性トークン):ブロックチェーン上で唯一性を証明できるデジタルデータのこと。
地方祭事×NFT、その持続性と横展開の行方
本取り組みのメリットは、資金不足や担い手減少に直面する地方祭事に対し、NFTを通じた新たな収益導線を示した点にあると考えられる。
特別観覧席をNFT化することで、体験そのものに記念性と保有価値を付加し、支援行動を可視化した点は、評価に値する取り組みと言えそうだ。
生体認証対応の仕組みにより、暗号資産に不慣れな層にも一定の配慮がなされた点も評価できるだろう。
一方で、NFTやウォレットに対する心理的・技術的ハードルは、依然として残っている印象は否めない。
特に高齢層や地域住民への浸透には時間を要する可能性が高い。
加えて、特別席という希少性が継続的な需要を生むかは不透明で、モデルとしての再現性はまだ検証段階にとどまるとみられる。
今後は、単発の実証に終わらせず、他地域や他祭事へ展開できるかが焦点となるだろう。
収益分配の透明性や支援者との関係構築が機能すれば、新たな財源モデルとして定着する可能性もある。
NFTを目的とするのではなく、祭事本来の意義や流れに沿った形で活用されることが重要となりそうだ。
関連記事:
新潟県三条市が全国初のデジタル市長選 NFT取得で投票参加と地域産品抽選が可能に

福岡市がマイナンバーカード決済を実証 ステーブルコイン決済検証

日本郵便、島根県石見地域と益田市でデジタルスタンプラリーを同時開催












