大和ハウスら3社、福島にAI・GPUデータセンターのショールームを着工

2026年1月6日、大和ハウス工業、RUTILEA、タイズAIの3社は、福島県双葉郡大熊町でGPUサーバーを実装するデータセンター(DC)のショールーム「Module DPDC Fukushima」を、2026年1月7日に着工すると発表した。
3社は同施設を起点に、AI・デジタル産業の新拠点として大熊町から全国へ広がるデジタルエコシステムの構築を目指すとしている。
福島県双葉郡大熊町でGPUサーバー実装のDCショールーム建設へ
6日、大和ハウス工業、RUTILEA、タイズAIの3社は、福島県大熊町でGPUサーバーを備えたデータセンターショールーム「Module DPDC Fukushima」を着工すると発表した。
3社が着工する「Module DPDC Fukushima」は、大和ハウス工業が開発したモジュール型データセンター「Module DPDC」の第一弾となる施設だ。
GPUサーバーを実装し、AIの研究開発や技術検証を想定した計算基盤として設計されている。
2026年5月上旬より公開予定としている。
建設地となる福島県双葉郡大熊町は、東日本大震災および福島第一原子力発電所事故からの復興に向け、2024年1月に「第三次復興計画」を策定し、魅力的な産業づくりや研究開発の展開、持続可能な地域づくりなどの施策を進めている。
3社は、同町に新たな産業基盤を築くために協業し、本施設を建設するとしている。
施設はRUTILEAのAIインフラ事業におけるノウハウを活用し、主に同社の研究開発用途として運用される。
パートナー企業との共同利用も可能な柔軟な設計とされており、単なる社内設備にとどまらない点が特徴となる。
3社は本施設を起点に、AI・デジタル産業のエコシステム構築を掲げている。
実証拠点から地域ハブへ進化できるか
今回の取り組みのメリットとしては、GPUサーバーを備えたデータセンターを、単なる設備ではなく「実証と可視化の場」として提示した点が挙げられるだろう。
AIインフラは外部から実態を把握しにくいが、ショールーム化によって導入検討の具体像を描きやすくなる可能性がある。
復興途上にある福島・大熊町に先端基盤を置いた点も、産業振興と地域再生を結び付ける象徴的な試みと受け止められそうだ。
一方で課題も残るとみられる。
GPUを用いた計算基盤は電力消費が大きく、コストや安定供給の確保は中長期的な制約になり得る。
また、研究開発を主な用途とする以上、外部企業による継続的な活用がどこまで進むのかは、現段階では見通しにくいといえる。
ショールームとしての役割が限定的にとどまれば、地域への波及効果は想定より小さくなる可能性もある。
今後は、この施設が「見せる場」から「使われる場」へ進化できるかが焦点となるだろう。
複数企業や研究機関によるPoCや実証が積み重なれば、大熊町発のAIインフラ拠点として認知が高まる展開も考えられる。
結果として、地方分散型の計算基盤モデルが現実的な選択肢として注目される余地がありそうだ。
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