就活Web面接で57%が面接中に生成AI利用 オンライン選考の公平性に課題

2025年12月24日、株式会社サーティファイは、就職活動における生成AI活用調査の結果を公表した。
国内のWeb面接経験者418人を対象にした調査で、57%が面接中に生成AIを利用していたことが明らかになり、採用評価の公平性への影響が課題として浮上している。
Web面接中の生成AI利用が拡大、57%が「面接中」に利用
24日にサーティファイが発表した調査の内訳をみると、Web面接経験者418人のうち64%が面接準備に生成AIを利用しており、準備に生成AIを利用した層の多くが面接中にも生成AIを活用していた。
準備にAIを使った267人のうち、86%にあたる232人が、事前に生成した回答例や資料を面接中に閲覧していたという。
結果として、全体の57%が何らかの形で面接中に生成AIを利用していた。
利用方法として、面接官の質問を生成AIに音声入力して回答例を生成するケースも確認された。
全体の22%は、面接官の質問を音声入力でAIに直接認識させ、リアルタイムで回答例を生成していた。
手動入力を含めると、面接中にリアルタイムの回答支援を受けていた学生は45%に達する。
面接準備に使われたAIではChatGPTの利用が最も多く、次いでGeminiが続いた。
NotebookLMの利用も一定数見られ、応募企業ごとに情報をAIに取り込み、企業別に最適化した回答を生成しているとみられる。
面接対策そのものが、すでにAI前提へ移行しつつある実態が浮き彫りになった。
採用の公正性と評価軸は再設計を迫られるか
今回の調査結果が示すのは、生成AIの存在が、選考のあり方そのものを見直しつつあるということだろう。
Web面接でのAI利用が可視化されれば、暗記的な受け答えや定型的な模範解答よりも、思考プロセスや価値観、判断の根拠といった本質的な要素に目を向ける流れが強まる可能性がある。
結果として、面接の評価軸がより構造的かつ言語化された形へ進化する余地が生まれそうだ。
一方で、デメリットも無視できない。AI活用の線引きが曖昧なままでは、応募者間の条件差が拡大し、不公平感が増幅する恐れがある。
特に「使わない選択」をした人材が相対的に不利になる構図が定着すれば、多様性や自律性を評価するはずの採用が、逆に画一化へ向かう懸念も残る。
企業側にとっても、面接内容が外部ツールに依存することで、情報管理リスクが顕在化しやすくなるだろう。
今後は、生成AIの利用を前提にした選考設計へと段階的に移行していくとみられる。
AI利用の可否を明示したルール整備や、即興性・実体験を問う質問設計、対面やワーク型選考の再評価などが並行して進む可能性がある。
生成AIを排除するのではなく、どう共存させるかが、採用の質を左右する分岐点になっていきそうだ。
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