Animoca Brands JapanとBabylon Labsが基本合意 ビットコイン活用BTCFiを検証

2025年12月17日、Animoca Brands JapanはBabylon Labsと、日本市場における戦略的協力に関する基本合意書を締結した。
両社は、Babylon Labsの「Trustless BTC Vaults」を用いた自己管理型BTCFiソリューションについて、日本企業での活用可能性を検証するとしている。
自己管理型BTCFiの日本企業向け活用可能性を検証
17日、Animoca Brandsの戦略的子会社であるAnimoca Brands Japanは、ビットコイン・ステーキング技術を手がけるBabylon Labsと、日本市場での協業に向けた基本合意を結んだことを発表した。
両社はBabylon Labsの独自技術「Trustless BTC Vaults」を基盤に、自己管理型のBTCFi(※)ソリューションを日本企業へ展開する可能性を検証する。
これまで国内では、BTCを中央集権的なカストディやブリッジを介さずにWeb3サービスで活用することは、技術面・制度面の制約から容易ではなかった。
両社は、中央集権的なカストディやブリッジを必要とせずにBTCを活用しにくかったという課題を踏まえ、安全かつ自己管理下でBTC資産の流動性を解放し、幅広いWeb3アプリケーションやサービスで活用できる環境整備を目指すとしている。
Animoca Brands Japanは、同社が進めるデジタルアセット・トレジャリー・マネジメント支援事業の一環として、本技術を活用した暗号資産運用やレンディング支援の実用性を検証する方針だ。
※BTCFi(Bitcoin Finance):ビットコインを基盤とした分散型金融のこと。
企業のBTC運用は広がるか、利点と課題
今回の協力が実現すれば、日本企業にとってBTCは単なる保有資産から、運用可能な戦略資産へと位置付けが変わる可能性がある。
自己管理型で外部チェーンのアプリケーションに接続できれば、カストディリスクを抑えつつ新たな収益機会を検討しやすくなると考えられる。
特に上場企業にとっては、ガバナンスや内部統制との親和性が高くなりそうだ。
一方で、制度面の不確実性や会計処理の整理といった課題は、引き続き残ると予想できる。
BTCを担保とした運用モデルが、どの程度まで企業会計に適合するかについては、今後の議論を注視する必要がありそうだ。
また、新技術である以上、運用リスクやセキュリティ検証を慎重に進める姿勢も欠かせないだろう。
それでも、Animoca Brands Japanが日本市場に根差した支援体制を構築し、Babylon Labsの技術検証が進めば、企業によるBTC活用の選択肢は着実に広がるだろう。
本提携は、日本におけるBTCFi普及の試金石になる可能性がありそうだ。
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