Nonagon Capital、Oasysでバリデーター運用開始 RWA基盤に参画

2025年12月16日、ホットリンクグループのNonagon Capitalは、現実資産のトークン化を目指すブロックチェーン「Oasys(オアシス)」で、バリデーター運用を開始したと発表した。
運用にあたり、ホットリンクグループが保有するOASトークンをステーク(預け入れ)するとしている。
Nonagon Capital、Oasysでバリデーター運用に参画
16日、ホットリンクグループで暗号資産・ブロックチェーン領域への投資を担うNonagon Capitalは、Oasysチェーンのバリデーターとして取引検証と、ブロック生成を担う運用を開始したと発表した。
運用にあたっては、ホットリンクグループが保有するOASトークンをステーク(預け入れ)するとしている。
同社は、投資家としてだけでなく、ネットワークの一参加者としてエコシステムに貢献する狙いだとしている。
Oasysは、現実世界に存在する不動産や金融資産、IPなどのRWA(※1)をトークン化し、単一のトークンエコノミーに統合することを掲げるレイヤー1ブロックチェーンだ。
PoS(※2)方式を採用し、環境負荷を抑えつつ、高速な取引処理と手数料を抑えた設計を実現している。
現在、セガやKDDI、Ubisoftなど国内外の大手企業がバリデーターとして名を連ねている。
Nonagon Capitalは、北米と日本を結ぶ投資ネットワークを強みにWeb3プロジェクトを支援してきた。
今回の参画は、Oasysが掲げるRWAトークン化の方向性が、同社の「世界的にWeb3を普及させるプロジェクトを生み出す」というミッションと一致したことが背景にあると説明されている。
※1 RWA:Real World Assetの略。現実世界に存在する不動産や金融資産などを指す。
※2 PoS:Proof of Stakeの略。トークンの保有量や預け入れ量に応じて検証権限が与えられる合意方式。
バリデーター参画が占う日本発Web3基盤の行方
今回のバリデーター参画による最大のメリットは、Oasysネットワークの分散性と信頼性が、企業主体の関与によって一段と強化される点にあると考えられる。
特にRWAを扱う基盤としては、安定稼働やガバナンス体制の明確さが重要となるため、上場企業グループが自社資産を用いて長期的にコミットする姿勢は、外部からの信頼形成にも寄与する可能性が高そうだ。
一方で、RWAトークン化は技術面だけで完結する領域ではなく、法規制や会計処理、既存金融との接続といった課題が依然として残る分野だとみられる。
ブロックチェーンの基盤が整備されたとしても、各国の制度対応や実運用における標準化が進まなければ、活用範囲は限定的にとどまる恐れがある。
Oasysがゲーム分野で築いた実績を、金融や不動産へと横展開できるかが注目点となりそうだ。
今後は、Nonagon Capitalの取り組みが単発の事例に終わらず、企業主導型バリデーターの参画がどこまで広がるかが鍵を握るとみられる。
複数の企業が実運用を通じて検証・運営ノウハウを蓄積できれば、日本発Web3インフラとしての信頼性は段階的に高まり、RWA活用の現実味も増していくだろう。
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