AIが乗合タクシーを効率化 愛知・南知多で実証実験開始

2025年9月16日、愛知県南知多町と美浜町でAIを活用した乗合タクシーの実証実験「チョイソコみなみちた」が始まった。
地域交通の新たな選択肢として注目できる。
81停留所を結ぶAI最適配車サービスが始動
今回の実証実験では、公共施設や病院、商業施設を含む町内81カ所に停留所を設置し、利用者は電話やインターネットから乗降地点を予約できる仕組みとなっている。
AIが予約を分析し、ルートを算出することで乗合タクシーを最適に配車できるという。
運行は平日の午前9時から午後5時までで、料金は1回400円に設定されている。
実証は来年1月30日まで続けられる予定だ。
地域交通の未来を左右するAI最適配車の可能性
AIを活用した乗合タクシーの実証は、地域交通の新たな可能性を探る試みとして注目できる。
停留所を網羅的に設置し、AIが予約を解析して効率的なルートを算出する仕組みは、待ち時間の短縮や利便性向上に直結するだろう。
特に高齢化や過疎化が進む地域においては、交通弱者を支える生活インフラとしての役割が期待でき、自治体や事業者にとってもコスト削減の観点から導入効果は大きいと考えられる。
ただし、運行時間が日中に限られるなど、利用シーンに制約もあるため、住民の実際の生活動線に沿わなければ定着は難しいとみられる。
今後は実証期間中に利用データを蓄積し、需要に即した停留所の再配置や柔軟な運行拡大の可否が検討されるだろう。
成果が示されれば、南知多から他地域への展開や既存交通との連携によるハイブリッド型モデルの実現も見込まれる。
AIによる交通最適化が地域課題の解決に直結するかどうか、今回の実証はその試金石となりそうだ。
「チョイソコ」Webサイト:https://www.choisoko.jp/
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