大阪・関西万博 来場者2025万人突破 NFTとAR施策で新展開

2025年9月6日、日本国際博覧会協会は、大阪・関西万博の累計来場者数が2025万人を突破したと発表した。
これを記念し、12日から23日までの期間限定でデジタルスタンプやARフォトフレームを配布する特別企画を実施する。
2025万人突破を記念しバーチャルとリアルで企画展開
大阪・関西万博の会場来場者が2025万人を達成したことを受け、日本国際博覧会協会は記念コンテンツを公開した。
対象はバーチャル万博アプリや会場ゲートで利用できるデジタルアイテムである。
デジタルスタンプは、バーチャル万博アプリ内の「E15_ポップアップステージ南」に設置された「来場者2025万人達成記念セレモニールーム」で配布される。
ユーザーが指定箇所をタップすると、EXPO2025デジタルウォレット「ミャクーン!」が起動し、記念スタンプ(NFTスタンプ)を受け取れる仕組みだ。
入手には専用アプリ「EXPO2025バーチャル万博~空飛ぶ夢洲~」と「EXPO2025デジタルウォレット(※)」の両方をスマートフォンにダウンロードしておく必要がある。
また、ARフォトフレームは夢洲会場の東ゲートと西ゲートで体験できる。
バーチャル万博アプリを起動後、ホーム画面に表示される「来場者2025万人達成記念AR」を選択し、画面の案内に従うことで記念フレーム付きの写真を撮影できるようになる。
※デジタルウォレット:スマートフォンなどで電子的にチケットやポイント、スタンプを管理する仕組み。ブロックチェーン技術を活用した安全なデータ管理が可能とされる。
NFTとAR体験が拡張する「共有型万博」の未来像
大阪・関西万博が2025万人来場を記念して導入したデジタル施策は、今後の展開次第で新しい方向性を切り開く可能性がある。
NFTスタンプやARフォトフレームは希少性を打ち出し、来場者に特別な体験を与えるだけでなく、SNS拡散を通じて認知拡大を促すとみられる。
デジタルウォレットを介した仕組みも、ブロックチェーン技術の社会実装を示す事例として評価され、次世代技術を生活に根付かせる契機となるだろう。
しかし、複数アプリの事前準備を要する点や、デジタル機器に不慣れな層が体験から外れる懸念は残りそうだ。
施策で得られるデータが一過性に終われば、「共有体験」が偏在化するリスクも否めないだろう。
このため、短期的な盛り上がりで終わらず、来場データや参加動機を継続的に活用できる仕組みが求められると考えられる。
将来的には、SNS拡散を通じて新規来場者を呼び込みつつ、閉幕後の都市イベントや観光事業へ横展開する流れが想定できる。
収集データを分析すれば、商業施設や地域イベントの設計に反映でき、地域経済に持続的効果を及ぼす可能性がある。
さらに、デジタルスタンプを他イベントや店舗で利用できるよう拡張すれば、万博閉幕後も参加者を巻き込み続けられるだろう。
2025年日本国際博覧会 プレスリリース:https://www.expo2025.or.jp/news/news-20250906-01/
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