村上隆のNFT、カード開封型「108 Flowers Revised」をBaseで販売

2025年8月1日、現代美術家・村上隆氏によるデジタルカードNFT「108 Flowers Revised」が、暗号資産取引所Coinbaseが手がけるイーサリアムL2ネットワーク「Base」上で販売開始された。
専用アプリから購入・開封が可能で、1パック0.0014ETH(約730円)で提供されている。
Base上でのミントに対応、カード開封もアプリ内で完結
NFTプロジェクト「MURAKAMI.FLOWERS」の公式Xアカウントは8月1日、村上隆氏による最新のNFT「108 Flowers Revised」の販売開始を発表した。
取引は、Coinbaseが開発・運営するイーサリアムのレイヤー2(※)ネットワーク「Base」上で行われる。
ミントおよびカードパックの開封は、Coinbaseが提供する専用アプリ「Base App」内で完結できる仕組みとなっている。
販売期間は、日本時間の8月1日9:00から8月8日9:00までの7日間だ。
1パックは5枚入りで、価格は0.0014ETH(約730円)に設定されている。
ミント数に上限はなく、パック自体は転売不可だが、開封後のカードはマーケットで売買可能とされている。
「108 Flowers Revised」は、108種類のデジタルカードで構成され、各カードにはレアリティが設定されている。
分類は「コモン(C)」「レア(R)」「スーパーレア(SR)」「ウルトラレア(UR)」「スペシャルアート(SA)」の5段階。
決済手段としては、クレジットカードとETH(Base上)に対応しており、暗号資産に馴染みのない層にもアクセスしやすい設計となっている。
※レイヤー2(L2)ネットワーク:イーサリアムのスケーラビリティ向上を目的に、取引処理をメインチェーン外で実行する仕組み。手数料の低減や処理速度の向上が期待される。
NFTに「開封体験」を導入、108 Flowers Revisedが示す新たな方向性
村上隆による「108 Flowers Revised」がイーサリアムL2のBase上で展開されたことは、アートとWeb3の融合を象徴する先進的な試みといえるだろう。
最大のメリットは、NFT購入に「カードパックの開封体験」を取り入れた点にあり、従来のNFTよりも直感的でエンタメ性が高く、より幅広い層が参加しやすい仕様となっていると考えられる。
一方で、ミント数に上限が設けられていない点は、希少性を重視する投資的なコレクター層にとってマイナスとなる可能性がある。
「108 Flowers Revised」は、NFT市場の再活性化に向けたひとつのモデルケースとなるだろう。
特に、トレーディングカード型NFTへの関心が再び高まりを見せる中で、開封・収集・交換といった体験要素を重視したコンテンツは、今後のNFT展開において有力なフォーマットとして定着していくとみられる。