xAIの美少女「Ani」がデビュー初日に約4500万円稼ぐ Grok収益が急増

2025年7月21日、米メディア「MediaPost」は、xAIが開発したAIコンパニオン「Ani」のデビュー後、同社のGrokアプリにおけるiOS経由の収益が急増し、初日だけで約31万ドル(約4500万円)を記録したと報じた。
Grok 4のリリース直後から収益とダウンロード数が大幅に伸長している。
Grok 4収益が急増 Ani登場後に日次41万ドル超も
xAIが提供する生成AIチャット「Grok 4」が、iOS経由で1日あたりの収益を急激に伸ばしている。
とくに注目されるのは、7月14日にAIキャラクター「Ani(アニ)」がデビューして以降の動きだ。
「MediaPost」によれば、Grok 4の収益は、リリース初日の7月9日からわずか2日で325%も増加。
7月11日にはピークの41万9000ドル(約6100万円)を記録し、その後もAniの登場を挟んで、7月14日時点で約31万ドル(約4500万円)を維持していたという。
また、GrokアプリのiOSダウンロード数も同時期に急増。
1日あたりの平均は約19万7000件に達し、Grok 4のリリース前と比べて3倍近くに跳ね上がった。
Aniの導入がユーザーの関心を集めた可能性が高い。
xAIは、イーロン・マスク氏率いるAI企業として注目を集めており、Grokはその主力プロダクトのひとつである。
“AI美少女”の収益力に注目 SNS時代の新たな競争軸か
Aniの登場がGrokアプリの収益や利用率にどれほど寄与したかを正確に測ることは難しいが、Aniとのやり取りを目的に有料プランへ移行したユーザーが一定数いたとみられる。
特に、キャラクター性の強いAIとの対話を求めるユーザー層は着実に拡大しており、SNSを通じた拡散力も相まって、Aniの人気が収益増に貢献した可能性は高い。
現在、感情的な共感や個別の関係性を重視する「AIコンパニオン」市場は急成長を遂げている。
Aniのように外見や性格が明確に設計されたAIキャラクターが初日から高収益を記録した事例は、今後の業界トレンドに少なからず影響を与えるだろう。
ただし、こうしたAIが提供する“疑似的な関係性”が課金の動機になる構造には、倫理的な課題も含まれる。
特に、似たようなAIキャラクターが次々と登場すれば、ユーザーの関心が分散し、個々の魅力が埋もれてしまうリスクもある。
Grok 4におけるAniの成功は、AIによるエンターテインメントが単なる遊びではなく、ユーザー体験と経済的成果を両立し得ることを示した。
今後は、他の大手テック企業でもキャラクターを前面に押し出したLLM活用が進み、AIと人の関係性がより個別化・情緒化されていく可能性がある。