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AIが「正解」を語る未来に、人は何を話すのか 演劇「#VALUE!」が再演決定

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2025年7月14日、脚本・メインディレクターのコメントとともに、演劇作品「#VALUE!」が7月23日から27日まで、東京・下北沢のOFF・OFFシアターで再演されることが発表された。
舞台は西暦2046年、おしゃべりAIを購入した一組の夫婦の物語を通じて、言葉と心のあり方を問い直す内容となっている。

AI時代に「不器用な会話」の価値を問う演劇が再演

avenir’eが手がける舞台「#VALUE!」は、AIが人間の代わりに「正解の言葉」を返すようになった近未来を背景に、人間どうしのぎこちない会話やすれ違いを描く演劇作品である。

脚本・メインディレクターを務める須賀真之氏は、「生身の人間がその場にいる演劇だからこそ表現できるものだと考えています」と語る。

須賀氏は、演劇が持つライブ性を活かし、人間同士の不器用な会話を描く物語だという。
言葉に宿る優しさや心遣いといった感情の機微を立体的に描く構成だ。

出演者には家入健都氏、大熊花名実氏、髙橋龍児氏、東澤有香氏が名を連ね、脚本チームには「休日の図書館」が参加。
AIに仕事や生活を委ねることが当たり前になりつつある現代社会に対し、「人の声で語られる言葉」にどれほどの意味が残されているのかを問いかける。

最適化された社会にあえて“ムダな言葉”を残す意味とは

「それ、ChatGPTに聞いたら一発だよ」
須賀氏が作中で描こうとするのは、AIによる最適解がもたらす利便性の裏に隠された、人間の違和感や空虚さであると思われる。

今や議事録、企画書、画像生成といった仕事がAIによって高速・正確に処理されるようになった。一方で、須賀氏は「会議メモに自分の発言が載っていない」「AIの書いた企画書に自分の意図が反映されていない」といった“存在の希薄化”に対する戸惑いを語る。

本作では、こうした日常の「モヤモヤ」に正面から向き合い、正しさやスピードでは測れない“ことばの重み”に再び光を当てようとしている。

不器用で、要点を捉えにくく、噛み合わない会話。それでも「たしかに何かが伝わる」そんな瞬間の価値を、須賀氏は演劇というメディアで提示するのだろう。
最適化が進む現代社会において、効率とは無縁のやりとりが、かえって人の心を解きほぐす力を持つのではないかと問いかけていると言える。

「#VALUE!」は、単なるテクノロジー批判ではない。
むしろ、AIと人間の共存が進む未来において、なお残る“人間らしさ”をどうやって見つけていくかを静かに提案する作品といえるだろう。

「#VALUE!」webサイト:https://avenire.cloud/archive/9th/

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