秋元康氏プロデュースWHITE SCORPION、NFTでファン支援に新提案 KDDI「αU market」で販売開始

2025年6月23日、Digital Entertainment Asset Pte. Ltd.は、秋元康氏プロデュースのアイドルグループ「WHITE SCORPION」とコラボレーションしたNFTアイテムの販売を開始した。
販売はKDDIのWeb3サービス「αU market」で実施されており、価格は500円から45万円までと幅広く設定されている。
アイドルとGameFiが融合 NFTで“推し”の夢を後押し
GameFiゲーム「Community Wars(コミュニティウォーズ)」を運営するDigital Entertainment Asset(DEA)は6月23日、WHITE SCORPIONとのコラボNFT「旗印アイテム」の販売をKDDIのNFTマーケット「αU market」で開始した。
このNFTは、メンバーが自身の夢を実現するための「公約」と連動しており、ファンが支援したいメンバーのコミュニティに参加して応援できる仕組みになっている。
旗印アイテムにはメンバー自身がデザインしたシンボルがあしらわれ、500円から45万円という価格設定で販売されている。
決済手段にはクレジットカードと「auかんたん決済」が用意され、購入にはαU walletの事前ダウンロードが必要だ。
旗印アイテム(NFT)購入者全員には、レアリティに応じた撮り下ろしデジタルブロマイドが配布される。
「αU market」での購入者向けには、抽選でサイン入りTシャツとチェキのプレゼントも行われる。
こうした仕掛けにより、フィジカルとデジタル両面からファン体験の向上が図られている。
NFTで変わるファンの応援体験 Web3時代のエンゲージメント戦略
ゲーム「Community Wars」は、基本プレイ無料のタワーディフェンス形式で、NFTの所持によりユニット強化やコミュニティ内での報酬強化といった特典が得られる。
さらにシーズン終了後にNFTを「バーン(※1)」することで報酬が得られるなど、ゲーミフィケーション要素が盛り込まれている。
NFTはPolygon(※2)チェーン上で発行され、二次流通にも対応しているため、これまでアイドル活動に触れてこなかったWeb3ユーザー層への訴求も期待できる。
総じて、WHITE SCORPIONによるNFT販売は、Web3技術を活用したファン支援モデルの先駆けとして非常に注目できる。
最大のメリットは、ファンが“推し”の夢や活動に直接関与できるという参加感の提供だ。
しかし、NFTはブロックチェーンやウォレットが必要であるため、初めてのユーザーには理解が難しい要素も多く、購入に至るまでの心理的ハードルが高くなる可能性もある。
購入意義や仕組みが不明瞭なまま高額アイテムを提示されれば、不信感を招くリスクもあると考えられる。
とはいえ、今回の取り組みは、アイドルビジネスとWeb3技術の融合による新たなファンエンゲージメント手法の実験とも言える。
もしこのモデルが一定の成功を収めれば、他のアーティストやグループへの波及も現実味を帯びてくるだろう。
※1 バーン:NFTやトークンを意図的に使用不能にし、発行量を減らすことで価値を維持・向上させる行為。
※2 Polygon:イーサリアム互換の高速・低コストなブロックチェーンネットワークの一つ。
https://plus-web3.com/media/polygon/