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生成AIが社内で定着しない理由 企業活用を阻む「教育不足」の構造

PlusWeb3 編集部
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2026年4月17日、Notion Labs Japan合同会社は日本企業の生成AI活用実態調査を公表した。個人利用は拡大する一方、組織展開は進まず、最大の障壁がスキル・トレーニング不足であることが明らかになった。

個人活用64%も組織導入は停滞

今回の調査では、生成AIを週1回以上利用するナレッジワーカーが64%に達し、そのうち20%以上が日常的に活用している実態が示された。用途は文章生成や調査支援が中心であり、AIはすでに業務の一部として浸透している状況にある。一方で、組織としての活用環境は「整っている」49%、「整っていない」51%と二分され、企業全体での導入は進んでいない。

満足度に関してもギャップが見られる。87%が今後も利用したいと回答する一方で、「非常に満足」とする割合は12%にとどまった。主な不満は「出力が凡庸で独自性に欠ける」という点であり、汎用的な活用にとどまっている現状が浮き彫りとなっている。自社の業務文脈を反映したアウトプットへのニーズは高いが、それを実現する環境は整っていない。

また、最大の障壁として挙げられたのがスキル・トレーニング不足(33%)である。単にツールの利用を許可するだけでは活用は広がらず、教育や運用体制の不足がボトルネックとなっている。加えて、社内データをAIが活用できる情報基盤(※)の未整備も課題として指摘されており、現場主導の活用と組織整備の間に大きな乖離が生じている。

※情報基盤:企業内のデータやナレッジを統合し、AIやシステムが横断的に活用できるようにした環境。検索性やアクセス制御、ツール連携などを含む重要なインフラ。

教育投資が分岐点 競争力に差

今回の結果は、生成AI活用の成否が「人材」と「データ」に左右される傾向が強まっていることを示唆している。適切なトレーニングが整備されれば、ドキュメント作成や情報検索、議事録作成といった定型業務を効率化でき、従業員はより付加価値の高い業務へシフトできる可能性がある。これは生産性向上だけでなく、意思決定の迅速化にもつながると考えられる。

一方で、教育や基盤整備が不十分な企業では、AI活用が個人のスキルに依存する状態が続く可能性がある。この場合、成果の再現性が確保できず、業務品質のばらつきやリスク管理の不備といった問題が顕在化する恐れがある。特に管理職層が懸念するガバナンスや投資対効果の課題は、こうした状況下でより顕在化する可能性がある。

今後は、単なるツール導入の競争から、組織としてAIを使いこなす「運用力」の競争へと移行していく可能性がある。教育プログラムの体系化とデータ統合を進めた企業は、AIを実務の中核に据えられる可能性がある。一方で対応が遅れた企業は、業務効率や意思決定速度の面で後れを取る可能性があり、企業間の競争力格差が拡大することも想定される。

Notion Labs Japan プレスリリース

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