2026年4月17日、NTTデータグループは千葉県印西・白井エリアで約250MW規模のデータセンター開発を開始すると発表した。AI需要の拡大を背景に、2030年以降の稼働を見据えた国内最大級のインフラ投資となる。
250MW級DC開発、印西で本格始動
NTTデータグループは、NTTグローバルデータセンターを通じて「東京TKY12データセンター」プロジェクトを開始した。千葉県白井市に建設予定の本施設は、総IT容量約200MW、6棟構成のキャンパス型データセンターとなる計画である。近隣で2027年に稼働予定の「TKY11」(約50MW)と合わせ、同エリアで約250MW規模の供給体制が構築される見通しだ。
印西・白井エリアは、国内でも有数のデータセンター集積地として知られ、ハイパースケーラー(※)による需要が急増している。東京駅から約60分、成田空港から約20分というアクセス性に加え、海抜約20mの安定した地盤を有する点が評価されている。
本施設では、高効率な電源・空調インフラを採用し、AIやクラウド処理に適した高密度運用を前提とする設計となる。拡張性を重視し、将来的な需要増にも対応可能な構造とすることで、長期的なインフラ供給を担う役割が期待される。第一期棟は電力受電後、2030年以降にサービス開始予定とされている。
また、地域社会との連携も本プロジェクトの特徴である。白井市や地元コミュニティと協働し、地域経済の活性化や持続的発展に寄与する開発モデルを採用している点は注目に値する。
※ハイパースケーラー:巨大なデータ処理能力を持つクラウド事業者を指す。AWS、Google Cloud、Microsoft Azureなどが代表例であり、大規模なデータセンター投資を通じて世界的なインフラを構築している。
AI需要拡大の追い風と電力・環境の制約
今回の投資は、生成AIの普及に伴う計算需要の増加を背景とした動きと捉えられる。数百MW規模の電力を前提とするデータセンターは、AI競争を支える重要な基盤の一つであり、大規模キャンパスの整備はクラウド事業者の誘致につながる可能性がある。
一方で、電力確保や環境負荷は重要な課題となり得る。データセンターは大量の電力を消費するため、地域の電力需給への影響や脱炭素対応が今後の主要な論点になると考えられる。NTTデータはネットゼロ目標を掲げているが、再生可能エネルギーの安定確保や効率化技術の進展が、その実現性に影響を与える可能性がある。
さらに、データセンターの集積は地域インフラへの負荷や用地競争の激化を招く可能性もある。雇用創出や税収増といったメリットが見込まれる一方で、地域との合意形成や持続可能な運用体制の構築が重要な要素になるとみられる。
今後は、国内外のクラウド企業による拠点選定競争が進む中で、日本のデータセンター戦略全体にも影響が及ぶ可能性がある。単なる設備拡張にとどまらず、エネルギー戦略や地域共存を含めた総合的な対応が求められる局面に入っていると考えられる。
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