ディズニー、バイトダンスに停止通告 AI動画生成モデルで著作権侵害を主張

米メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニーが、中国ネット大手の字節跳動(バイトダンス)に停止通告書を送付したとロイターが報じた。
動画生成AI「Seedance 2.0」による著作権侵害を主張している。
Seedance 2.0巡り停止通告
2026年2月15日、ロイターは関係筋の話として、ディズニーが自社の著作権キャラクターの無断使用を理由に、バイトダンスの動画生成AIモデル「Seedance 2.0」へ停止通告書を送付したと伝えた。
対象には「スター・ウォーズ」や傘下マーベル作品のキャラクターが含まれるという。
ディズニー側は、これらのキャラクターが海賊版ライブラリーとして同モデルに組み込まれ、パブリックドメインのクリップアートであるかのように扱われていると主張している。
また、「スパイダーマン」や「ダース・ベイダー」などを複製し、派生作品を生成しているとも指摘した。
これに対しバイトダンスは2月16日、Seedance 2.0における知的財産の不正使用を防止する措置を講じると発表した。
声明では、ユーザーによる知的財産や肖像の無断使用を防ぐため現行の保護策を強化すると説明したが、具体的内容には言及していない。
米誌バラエティーによれば、パラマウント・スカイダンスも知的財産権を露骨に侵害したとして停止通告書を送付した。
Seedance 2.0は先週発表され、中国国内で生成動画が拡散している。
少ないプロンプトで映画のようなストーリー展開を生成できる能力が評価され、「ディープシーク」と比較されている。
生成AIとIP保護の攻防
今回の事案は、生成AIの高度化が既存IPビジネスと直接衝突する局面に入ったことを示す象徴的な動きと言える。
映画やキャラクターを中核資産とする企業にとって、無断利用の可能性はブランド価値と収益基盤を揺るがすリスクとなり得る。
一方で、少ない指示で物語性のある映像を生成できる技術は、映像制作の効率化や新たな創作手法を広げる潜在力を持つと言える。
ただし、既存キャラクターの再現や派生生成が容易であるほど、権利侵害の線引きは難しくなると考えられる。
今後は、AI開発側による保護措置の具体化と、権利者側の法的対応が並行して進む構図が想定できる。
技術革新の推進と知的財産の保護をいかに両立させるかが、業界全体の持続的発展を左右する論点となりそうだ。
関連記事:
商用動画制作がAI主導へ バイトダンス「Seedance 2.0」発表で中国生成AIが加速












