利用データ収集条項に反発 カカオが撤回、AI時代の同意設計が転換点に

2026年2月6日、韓国のIT大手カカオが、利用記録や行動パターンの収集を明記した約款改定を撤回すると発表した。利用者の反発を受け条項を削除する方針だ。
利用パターン収集条項を削除へ
問題となったのは、利用者の記録や行動パターンを機械的に分析し、コンテンツ推薦や広告に活用できると明記した改定約款である。4日と5日に適用されたが、個人情報が無断で収集されるのではないかとの懸念が利用者の間で広がった。
同社は6日、「本来の趣旨と異なる受け止め方をされ混乱を招いた」と説明し、統合サービス約款を改定前の内容に戻す方針を示した。該当部分は21日から削除される予定で、今後AIサービス導入時には個別の同意取得を前提とする。
※AI基本法:人工知能の開発・利用に関する安全性や透明性、責任の所在を定める枠組み。事業者に説明義務や同意取得などを求める制度となっている。
同意設計の利点とリスク、今後
個別同意を前提とする運用は、利用者の不安を抑え、信頼向上につながる可能性がある。データ利用の透明性が高まれば、AIサービスへの理解が進み、結果として長期的な利用拡大につながる余地もある。
一方で、同意取得の手続きが増えることで、サービス開発のスピードや広告ビジネスの最適化に影響が及ぶ可能性も指摘される。行動データの活用が制限されれば、推薦精度や収益性に影響が出る局面も想定される。
今後は、利便性とプライバシー保護のバランス設計が競争力を左右する要素になるとみられる。AIを基盤とするプラットフォームでは、説明責任や表示ルールの整備が国際的な標準へと近づき、企業のガバナンス体制が問われる可能性もある。
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