Anthropic、最新AIモデル「Claude Opus 4.6」公開 長文脈理解と自律作業が進化

現地時間2026年2月5日、米AI企業のAnthropicは、同社の最上位モデルとなる最新AI「Claude Opus 4.6」を発表した。
従来モデルを上回る文脈理解力と自律的なタスク遂行能力を備え、業務用途での実用性を大きく高めた点が特徴である。
Opus 4.6、100万トークン文脈と高度な推論性能を実装
Anthropicが公開したClaude Opus 4.6は、知識労働における「扱える情報量」と「判断の持続性」を大幅に引き上げたモデルである。
最大の特徴は、ハイパフォーマンスモデルであるOpus系として、初めて100万トークンの文脈長をベータ提供した点にあり、数百ページ規模の技術文書や巨大なコードベースを一度に参照しながら作業を進められるようになった。
従来のモデルで課題とされてきた、長時間の対話や資料横断時に発生する文脈劣化が大きく抑えられ、膨大なテキスト内の情報を検索するモデルの能力を測るMRCR v2(8-needle, 1M)では、Opus 4.6が76%、Sonnet 4.5が18.5%という結果が出ている。
性能面では、エージェント型コーディング評価「Terminal-Bench 2.0」において最高スコアを記録し、複数ステップにまたがる設計・実装・レビュー工程を一貫して遂行できる能力が示された。
また、複合的な知識と推論力を測る「Humanity’s Last Exam」や、金融・法務など経済価値の高い業務を対象としたGDPval-AAでは、OpenAIのGPT-5.2を上回る結果を示した。
加えて、モデル自身が推論の深さを調整する「Adaptive thinking」や、長時間タスクを支える文脈圧縮機能がAPIに実装された点も実務上の利点となる。
これらの機能により、Claudeは単なる応答生成AIではなく、複雑な業務を一定の自律性をもって遂行する「作業主体」として位置づけられつつある。
業務ツールとの統合も進んだ。
従来からベータ提供されていた「Claude in Excel」の性能が強化されたほか、新たに「Claude in PowerPoint」が研究プレビューとして公開された。
Excelでデータの構造化や分析を行い、その結果をPowerPoint上でスライド資料として視覚的に表現するといった一連のワークフローが可能になる。
価格面では、API利用料が入力100万トークンあたり5ドル、出力100万トークンあたり25ドルと従来モデルから据え置かれた。
200kトークンを超える長文脈利用にはプレミアム価格(入力10ドル/出力37.50ドル)が適用されるが、性能向上に対してコストが据え置かれた形だ。
業務AIの実用段階が加速 効率化と依存リスクが併存
Opus 4.6の登場は、生成AIが単なる補助ツールから、自律的に仕事を進める「業務エージェント」へ進化しつつあることを示すものだと言える。
特に長文脈処理と自己修正能力の向上は、調査やレビュー、ソフトウェア保守といった時間集約型業務の効率を大きく引き上げる可能性がある。
一方で、推論を深める設計はコストや応答遅延の増加を招く側面も持つ。
Anthropic自身も、用途に応じて推論負荷を調整する運用を推奨しており、導入企業にはAI活用設計の成熟が求められるだろう。
Opus 4.6は、生産性向上の切り札であると同時に、AI時代の働き方を再設計する試金石になりそうだ。
関連記事:
AnthropicがClaude向け「AI憲法」公開 4原則と禁止行為明文化

Anthropic、最上位AI「Claude Opus 4.5」公開 コード生成とエージェント強化












