オラクルとAWS、日本で「Oracle Database@AWS」提供開始 既存DBをAWS上で活用可能に

米オラクルと米Amazon Web Servicesは、日本の顧客向けに「Oracle Database@AWS」の提供開始を発表した。
AWS東京リージョンで利用可能となり、Oracle Databaseの主要サービスをAWS環境内で実行できる点が特徴だ。
Oracle Database@AWS、日本で正式提供
2026年2月5日、オラクルとAWSは、日本市場において「Oracle Database@AWS」の提供を開始したと発表した。
AWSアジアパシフィック(東京)リージョンでの展開により、ユーザーはAWS内に構築されたOracle Cloud Infrastructure上の専用インフラを利用し、複数のOracle Databaseサービスを実行できるようになった。
対象となるのは、Oracle Exadata Database ServiceやOracle Autonomous AI Database、Oracle Autonomous AI Lakehouseなどである。
これにより、従来オンプレミスで稼働していたOracle DatabaseやExadataのワークロードを、最小限の変更でAWSへ移行できる環境が整った。
Oracle Database@AWSは、オンプレミス同等のフル機能提供とアーキテクチャ互換性を維持しつつ、性能向上を図る点が特徴とされる。
また、オラクルとAWS間でデータを直接連携するゼロETL統合(※)により、分析や機械学習、生成AI向けのデータ活用を容易にする仕組みも用意された。
さらに、Oracle AI Database 26aiの機能をAWSの各種データやサービスと組み合わせることで、AI対応アプリケーションの新規開発や既存システムの高度化を支援する。
購入面では、AWS Marketplaceや両社のパートナープログラムを通じた柔軟な契約形態も提供される。
※ゼロETL統合:データを抽出・変換・読み込みする従来のETL処理を行わず、異なるデータ基盤間でデータを直接連携させる仕組み。データ遅延の低減や運用負荷の軽減につながる。
マルチクラウド加速の利点と運用リスク
今回の提供開始は、日本企業におけるマルチクラウド戦略を後押しする動きと捉えられる。
既存のOracle Database資産を活用しながらAWSのAIや分析基盤と連携できる点は、システム刷新のハードルを下げ、移行期間の短縮につながる可能性がある。
特に、ゼロETL統合を通じたデータ連携は、AI活用を前提とした業務改革を進める企業にとって大きなメリットと言える。
データ移動や変換の工程を減らすことで、開発や運用の効率化が期待されるからだ。
一方で、クラウド間連携が深まるほど、コスト管理や運用責任の所在が複雑化するリスクも否定できない。
専用インフラを前提とする構成は高性能である反面、利用規模によっては費用が膨らむ可能性がある。
今後は、日本市場での導入事例やコスト最適化のノウハウがどこまで共有されるかが普及の鍵となるだろう。
オラクルとAWSの協業が、国内企業のAI活用とクラウド活用をどこまで加速させるか、引き続き注目したい。
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