生成AI時代のEC戦略を刷新 Hakuhodo DY ONEが購買体験最適化サービス開始

2026年2月5日、日本のHakuhodo DY ONEが生成AI上の購買体験を最適化する「ONE-AIO Lab for ECommerce」の提供開始を発表した。AI対話から購入までを一体化し、企業の売上拡大と顧客体験の向上を図る。
生成AI上の購買導線を最適化
Hakuhodo DY ONEのAIO研究開発組織「ONE-AIO Lab」は、生成AI環境における購買体験を最適化する新サービスを開始した。AI上での「認知」から「比較・検討」「購買」までを一体化し、企業の商品露出と購買導線の設計を支援する。
背景には、生成AIが情報検索にとどまらず、購買プロセスを能動的に支援する「Agentic Commerce(※)」の広がりがある。対話を通じて商品を見つけ、そのまま購入に至る行動が現実化しつつあり、企業側にはAIに選ばれる情報設計が求められている。
同サービスでは、生成AI上でのレコメンド状況の可視化、競合比較、商品情報の構造化提案、効果測定までを一体的に提供する。複数のAIプラットフォームにおける表示状況を定量評価し、改善施策を継続的に回すことで、購買につながる情報発信の最適化を実現する仕組みだ。
デジタル広告やEC支援で培った知見と、AI分析基盤を組み合わせる点も特徴である。企業の商品データをAIが参照しやすい形に整えることで、ユーザーの対話型購買体験と事業成長の両立を目指す。
※Agentic Commerce:AIがユーザーの意図を理解し、商品探索から比較、購入手続きまでを自律的に支援する購買モデル。対話型インターフェースを通じ、購買プロセス全体を最適化する概念。
AI購買の利点とリスク、今後
生成AIが購買の入口として定着すれば、EC戦略の重心は検索順位だけでなく「AIに選ばれる設計」へ広がる可能性がある。企業は商品情報の構造化や文脈設計を強化することで、新たな顧客接点を獲得しやすくなるとみられる。ユーザー側でも比較や検討の工程が一部代替され、意思決定の時間短縮につながる場面が増えると考えられる。
一方で、AIの推薦ロジックはブラックボックス化しやすく、特定プラットフォームへの依存が強まる懸念も残る。最適化の方向性を誤れば、ブランドの伝えたい価値とAIの評価が乖離する可能性もある。
今後は、商品力に加えて「AIに理解される情報設計」が競争力の重要な要素になるとみられる。マーケティング、EC、データ戦略が一体化し、企業の情報発信そのものがプロダクト体験の一部として位置づけられていく展開も想定される。
関連記事:
博報堂DYがCIOアワードでAI賞受賞 人間中心の視点で進めるAI活用

博報堂DYがAIでRSA運用を刷新 CREATIVE BLOOM TEXT Adsに自動最適化を搭載












