スマートニュース、専念視聴を軸に広告刷新 ブランド広告の設計思想が転換

2026年2月4日、スマートニュース株式会社は国内でブランド広告向けのコンセプト「Deep Attention & Deep Moments」を発表し、新ソリューションの提供を開始した。信頼性の高い情報環境を背景に、広告接触の質を高める狙いがある。
スマートニュース、ブランド広告に新軸「Deep Attention」
同社は広告事業「SmartNews Ads」において、「Deep Attention & Deep Moments」を掲げ、その第一弾として二つの新ソリューションを提供開始した。
ニュース閲覧時の深い没頭と最適な接触タイミングを掛け合わせ、ブランド理解や好意形成といった態度変容の向上を目指す取り組みである。
新フォーマット「インパクトスクエア」は、運用型広告として最大の画面占有率を持つ正方形広告となる。一方、「チャンネルターゲティング」は250以上のチャンネルから配信先を指定できる仕組みだ。
今後は動画表現の拡張やターゲティング高度化も継続して進める方針である。
背景には、生活者の広告接触環境の変化がある。
ビデオリサーチ社の調査では「広告はよく見る」との回答が2014年の59.5%から2023年には42.2%へ低下した。
また、経済産業省の報告書ではブランド毀損リスクへの懸念が示され、掲載環境の信頼性確保が重要視されている。
同社調査によれば、SmartNews利用時に他媒体を高頻度で併用しないユーザーは79%に達する。広告認知率は36.5%と動画メディアの33.3%と同等以上であり、興味関心や好意などのブランドリフトは最大1.8倍の効果が確認されたという。
「ながら見」前提からの転換、広告価値はどう変わるか
専念視聴を前提とした設計は、量より質を重視する広告戦略への転換を促す可能性がある。
視認性の高いフォーマットと閲覧文脈に沿った配信が組み合わされば、単なる接触回数ではなく、理解度や好意形成を重視する評価軸が広がると考えられる。
一方で、画面占有率が高い広告はユーザー体験との緊張関係を生む可能性がある。
過度な演出や頻度設定を誤れば、専念視聴という強みが逆に負担となる恐れも否定できない。
また、信頼性の高い情報空間に広告を掲載することはブランド保護の観点で有利に働くが、媒体依存が強まると出稿戦略の分散性が損なわれるリスクもある。
広告主はポートフォリオ全体を見直し、柔軟に戦略を設計する必要があるだろう。
それでも、「ながら見」が常態化するデジタル環境において、深い没頭を軸に据えた発想は有効な手段となり得る。クリエイティブの質と文脈に沿った理解が、これからの競争優位を左右する重要な要素となりそうだ。
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