LayerX、経費精算の承認業務をAI-BPOで代行 差し戻し削減へ新サービス

2026年2月1日、LayerXは経費精算の承認業務を代行するBPOサービス「バクラク承認代行」を一部の顧客に向けて日本国内で提供開始した。AIと人の協働により承認・差し戻しを含む定型業務の省力化を図る。
経費精算の承認を丸ごと代行 AIと人が協働
LayerXは、AIクラウドサービス「バクラク」シリーズにおいて、経費精算の承認業務を外部に委ねられる「バクラク承認代行」を発表した。本サービスは「バクラク経費精算」を利用する企業を対象に、領収書の入力内容確認や添付漏れ、社内規程に沿った承認判断までをワンストップで代行する。
中核となるのは、AIによる自動チェックと専門オペレーターの最終確認を組み合わせたAI-BPO(※)モデルである。
AIエージェントが主体となって申請内容をレビューし、人が品質を担保することで、速度と正確性の両立を狙う。申請時点で不備を検知できるため、承認者や申請者による差し戻し対応の削減につながるとされる。
背景には経費精算承認の属人化と負荷集中という構造的課題がある。
LayerXの調査では、9割以上の企業で差し戻しが恒常的に発生しており、複雑な社内規程の理解不足が主な原因とされた。
従来型の人手が中心となるBPOでは品質のばらつきや拡張性に限界があり、AIと人の協働による新たな運用モデルが求められていたと言える。
※AI-BPO:AIによる自動処理と人の判断を組み合わせ、業務全体を外部で請け負う運用モデル。従来の人手中心BPOに比べ、品質の均一化と継続的な効率改善が可能とされる。
効率化の切り札か、運用設計とガバナンスが成否分ける
「バクラク承認代行」の最大のメリットは、承認業務を単に外注するのではなく、使うほど精度が高まる点にある。
オペレーターの判断結果がAIにフィードバックされ、承認プロセスが継続的に改善されるため、月次決算を圧迫しがちな定型チェック業務の負担軽減が期待できる。
一方でデメリットやリスクも無視できない。企業固有の規程解釈や例外対応をどこまでAIが担えるかは初期設計やルール定義の精度に左右される。
承認業務を外部に委ねることへの心理的抵抗や、ガバナンス面の懸念が導入障壁となる可能性もあるだろう。
それでも人手不足が深刻化するバックオフィス領域では、AI-BPOは現実的な選択肢となりつつある。
LayerXが掲げる「承認業務そのものをなくす」構想が進展すれば、経費精算は管理業務から戦略業務へと位置づけを変える転換点になると考えられる。
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