AI時代のWebデザインは人が主役に 活用拡大で「人にしかできない力」が価値へ

2026年1月21日、株式会社日本デザインが国内のWEBデザイナー・学習者279名を対象に調査結果を公表した。AI活用は日常業務に浸透しつつあり、進化は脅威ではなく「人の価値を高める契機」と捉えられている実態が明らかになった。
WebデザインのAI活用実態
同調査では、WEBデザインの実務・学習においてAIを「毎日」利用する人が39.1%、「週に数回」が35.8%に達し、約75%が日常的に活用していることが分かった。ツールでは「ChatGPT」が94.0%で突出し、GeminiやAdobe Fireflyが続く。
活用用途は「アイデア出し・ブレインストーミング(※)」が60.3%で最多となり、「リサーチ」「文章作成」も過半数を占めた。制作工程そのものより、思考整理や情報収集といった前工程での利用が広がっている状況である。
AI活用の最大メリットは「作業スピード・時短」が32.5%で1位となり、知識補完や発想支援が続く。効率化を目的に導入が進み、デザイン業務の生産性向上を支える基盤になりつつある。
さらに、AIの進化を「チャンス」と捉える回答は75%に達した。「人間ならではのクリエイティブが重要になる」が58.8%で最多となり、AIの普及が役割の再定義を促している構図が浮かび上がった。
※ブレインストーミング:自由な発想を重視し、制約を設けずにアイデアを出し合う思考法。新しい発想の創出や課題解決の初期段階で活用される。
AI普及で進む価値転換と課題
今後は「人にしかできない領域」が評価軸になる可能性が高い。
調査でも、伸ばすべき力として「課題発見・解決力」69.9%、「コミュニケーション力」67.0%、「創造性・表現力」64.5%が上位を占めており、ビジネス視点や顧客理解といった能力の重要性がより意識されていることがうかがえる。
メリットとしては、制作の効率化により、企画や体験設計など上流工程に時間を充てやすくなる点が挙げられる。AIが制作を補助することで、デザイナーの役割が成果創出に近い領域へ広がっていく可能性がある。
一方で、AIへの依存が進めば思考の浅さや表現の均質化を招く懸念もある。生成物への過度な依存は独自性の低下や判断力の弱体化につながる可能性があり、品質管理のあり方も改めて問われることになるだろう。
それでも、AIと共存しながら人間の強みを磨く流れは今後さらに強まるとみられる。Webデザインは制作中心の職能にとどまらず、課題解決や価値設計に関与するビジネス領域へと役割を広げていく可能性がある。
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