CINCが引用ドメイン・言及分析機能実装 生成AI時代のブランド露出を可視化

2026年2月、日本のデジタルマーケティング企業CINCが、AI検索最適化ツールに引用ドメインやブランド言及を分析する新機能を追加したと発表した。生成AI時代の検索対策を効率化し、企業の情報発信戦略の高度化を狙う。
引用ドメインと言及状況を一元分析
CINCは、自社で開発・運用するAI検索最適化(GEO/LLMO)(※)ツールをアップデートし、生成AIの回答内で引用されるドメインやブランド言及の状況を可視化・分析できる機能を実装した。コンサルティング業務の効率化と提供価値の向上を目的とした継続的な機能開発の一環である。
新機能では、生成AIが回答内で引用したURLのドメインを集計し、ランキング形式で表示することが可能になった。モデル別やカテゴリ別での分析にも対応し、自社や競合サイトがどの程度引用されているかを比較できる。引用されやすい情報源の傾向を把握する用途も想定されている。
さらに、ブランドの言及数や比率をカテゴリごとにマトリクス表示する機能、キーワードやブランド名を含むプロンプトと回答を横断検索する機能も搭載された。自社のみが言及されている回答や、競合と併記されたケースなどを抽出でき、ブランドがどの文脈で語られているかを効率的に調査できる。
これまで生成AIの回答内容や引用URLの集計は手作業が中心で、多くの時間と工数を要していた。入力した調査データを即座に整理・分析できる仕組みによって、属人性の排除や戦略立案スピードの向上が期待される。コンサルティング契約企業への提供も順次進められる予定だ。
※AI検索最適化(GEO/LLMO):生成AIが提示する回答内で、自社サイトやブランドが引用・言及される確率を高めるための分析・改善手法。従来のSEOを拡張した概念とされる。
AI検索時代の競争軸と可能性
生成AIの普及に伴い、検索の評価軸は表示順位だけでなく「回答内での引用や言及」へ広がりつつあるとの指摘が増えている。
本機能は、どの情報源が採用され、どのブランドが語られているかを可視化することで、企業の情報発信の成果を新たな指標で把握できる点に価値があると考えられる。
コンテンツ戦略や広報活動の優先順位を見直す材料にもなり得る。
競合との言及シェアを比較できることは、重点的に対策すべき領域の特定につながる可能性がある。
ブランドがどの文脈で扱われているかを把握できれば、メッセージ設計やサイト構成の改善にも活用しやすい。生成AIを前提としたマーケティング運用の検討が現実的な段階に入りつつあるとも言える。
一方で、生成AIの回答ロジックは非公開であり、引用傾向が短期間で変化するリスクも存在する。可視化された数値に過度に依存すれば、短期的な最適化に偏る恐れもある。
今後はデータ分析とブランド価値の中長期的な構築をどう両立させるかが、企業の情報戦略における重要な論点になる可能性がある。
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