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    世界初の自動運航コンテナ船「げんぶ」始動 日本の物流はどう変わるか

    世界初となる自動運航が可能なコンテナ船「げんぶ」が神戸港で公開され、同日から運航を開始したと、2026年1月30日に報じられた。日本財団が関与する国内プロジェクトであり、AIを活用した次世代船舶として物流業界の構造転換を促す可能性がある。

    目次

    自動運航コンテナ船「げんぶ」、神戸港で運航開始

    「げんぶ」は全長約135メートル、総トン数5689トンのコンテナ船で、世界で初めて自動運航が可能な商用船として開発された。1月30日、神戸港で船体と運航システムが報道陣に公開され、その後、実際の運航が開始されている。

    同船の最大の特徴は、AIによる航路選定と操船支援にある。目的地を指定すると、AIが気象や海象、周辺船舶の状況を踏まえ、最適な航路を算出する。航行中は複数のカメラやレーダーが周囲の情報を収集し、他船を検知した場合には、その進路を予測したうえで衝突を回避するようルートを随時修正する仕組みだ。

    操船室には従来型の操縦機器が備えられているものの、通常時は人が直接操作する必要はない。航行の正確性を確認するための監視は行われるが、操船の多くは自動化されている。日本財団の海野光行常務理事は、この船舶について「世界でも初めての試みであり、夢のあるプロジェクトだ」と述べている。

    船員不足の解消に期待 安全性と制度面には課題も

    自動運航(※)船の実用化が進めば、慢性的な船員不足の緩和につながる可能性がある。少子高齢化が進む中、海運業界では人材確保が大きな課題となってきた。操船負担をAIが担うことで、労働環境の改善や長期的な人材定着が期待される。人為的ミスによる事故リスクの低減もメリットの一つと言える。

    一方で、課題も少なくない。現時点では人による監視を前提としており、完全な無人運航には至っていない。AIの判断ミスが事故につながった場合の責任の所在や、国際海事ルールとの整合性といった制度面の整理も不可欠となる。

    今後は、「げんぶ」の運航データを蓄積し、安全性や効率性を検証する段階に入るとみられる。自動運航技術が安定すれば、離島航路の維持や物流の安定化にも波及する可能性がある。今回の運航開始は、日本発の海運イノベーションが実装フェーズに入ったことを示す象徴的な一歩と言える。

    ※自動運航(※):AIやセンサーを用いて航路選定や操船判断を自動化する技術。完全無人型から人による監視を前提とした段階的運用まで複数のレベルが存在する。

    プレスリリース

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