dotDataがSnowflakeとネイティブ統合 AI分析基盤は「ゼロコピー」へ進化

2026年1月29日、米dotDataはデータ分析プラットフォームの最新版「dotData Insight 2.1」を発表した。Snowflakeとのネイティブ統合やAIドリルダウン分析の実装により、企業のデータ活用と意思決定の在り方が変わりつつある。
dotData Insight 2.1、Snowflake統合とAI分析を強化
dotData Insight 2.1の最大の特徴は、クラウドDWHであるSnowflakeとのネイティブ統合(※)を実現した点にある。Snowflake上に蓄積されたデータを外部へコピーすることなく、特徴量自動設計や要因分析を実行でき、既存のデータガバナンスをそのまま継承した分析が可能となった。
本バージョンでは、SnowflakeのHorizon Catalogで管理されるデータに対し、Snowpark Container Services上でdotDataのコアエンジンを稼働させる構成を採用する。これにより、ゼロコピー分析と統合ガバナンスを両立しつつ、AI活用の範囲を広げられる。まずはAWS環境で提供され、将来的にAzureへの対応も予定されている。
機能面では、KPIの変動要因を自動で掘り下げる「AIドリルダウン分析」が新たに追加された。売上や解約率などの指標を複数の属性軸で分解し、影響度の大きい要因をAIが提示する仕組みであり、分析プロセスの高速化と属人性の排除を狙う。
さらに、GPT-5.2やGemini 3といった最新の生成AIモデルにも対応した。推論モードを活用することで、特徴量の業務的解釈や分析結果の読み解きが高度化するほか、複数モデルをワンクリックで切り替えられる設計により、生成AIの進化に柔軟に追随できる構成となっている。
※ネイティブ統合:データを外部に複製せず、同一プラットフォーム上で直接処理・分析を行う仕組み。セキュリティと統制を維持しやすい。
ゼロコピー分析の価値と課題 AI活用は次の段階へ
Snowflakeと密接に統合された分析基盤は、セキュリティやガバナンスを重視する企業にとって、有力な選択肢の一つになり得る。
データ移動を最小限に抑えながらAI分析を実行できる点は、金融や製造など規制の厳しい業界においても、導入を検討しやすくする要素と言える。
AIドリルダウン分析の活用が進めば、現場の試行錯誤への依存を低減した意思決定につながる可能性がある。
一方で、分析基盤が特定のクラウドやDWHに依存する構造となる点については、慎重な検討が求められる。
自動分析の高度化が進むほど、結果の解釈や最終判断をどの組織・役割が担うのかといったガバナンス設計の重要性は、相対的に高まると考えられる。
生成AI対応を含めた今回の強化は、分析を専門家に限らず、経営や業務部門へと拡張しようとする流れの一環とも捉えられる。
dotDataとSnowflakeの連携は、AI時代における「統制された民主化」がどこまで実現可能かを占う一例となり、日本企業のデータドリブン経営にも一定の影響を及ぼす可能性がある。
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