LINEヤフー、トレタ買収で飲食店DXを加速 LINE上で予約・注文が完結

LINEヤフーが飲食店向け予約管理SaaSを展開するトレタの株式取得を発表した。
LINE公式アカウントを起点に、飲食店の予約・注文・顧客管理を一気通貫で支援するSaaSソリューションの構築を目指す。
LINEヤフー、飲食店向けトレタを買収し子会社化へ
2026年1月30日、LINEヤフーは、飲食店向け予約・顧客管理サービス「トレタ予約台帳」を提供するトレタの発行済株式を取得することで、同社経営株主と合意した。
今後、必要な手続きを経て子会社化を目指す方針である。
LINEヤフーは約1億人の国内ユーザーを有する「LINE」を基盤に、検索、メディア、ECなどを横断したライフプラットフォームを構築してきた。
なかでも「LINE公式アカウント」を起点とする事業者向けソリューションは、2026年度以降の重点戦略の一つに位置付けられている。
具体的には、LINEヤフーは飲食業種向けに、予約受付・モバイルオーダー・POSシステムのリリースを予定している。これは顧客の来店前から来店後のフォローまでを「LINE公式アカウント」上で連携させるシステムである。
一方のトレタは、現場経験に基づく直感的で使いやすいプロダクト設計を強みとしており、全国で累計約1万9,000店舗に導入されてきた実績を持つ。
今回の買収を通じて「LINE公式アカウント」と「トレタ予約台帳」を連携させることで、一気通貫で支援できる飲食業種向けSaaSソリューションの構築を目指す。
LINE完結型SaaSの強みと競争激化の行方
本件最大のメリットは、日常的に使われているLINEを通じて、飲食店が顧客接点を一元化できる点だろう。
新たなアプリ導入を最小限に抑えつつ、予約や注文、再来店促進までを統合し、CRM(※)として活用できることは、中小店舗にとって導入障壁を下げる効果が期待できる。
一方で、飲食店向けSaaS市場は競争が激しいため、既存の予約サイトやPOSベンダーとの機能重複は避けられないはずだ。
また、LINEという強力なプラットフォームへの依存度が高まることで、将来的な手数料や仕様変更への懸念が事業者側に生じる可能性もある。
今後の焦点は、新型SaaSソリューションが単なる集客ツールにとどまらず、データ活用による経営改善まで踏み込めるかどうかだろう。
LINEヤフーが設立する専門子会社による導入・運用支援が機能すれば、業種特化型SaaSの成功モデルとなる可能性がある。
飲食店DXの主導権を握れるかどうかは、統合後の実行力にかかっていると言える。
※CRM:顧客関係管理。顧客の来店履歴や購買データなどを蓄積・分析し、再来店促進や関係性強化に活用する仕組み。
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