西陣織の宇宙服を開発するAmateras Spaceが資金調達 民間主導の有人宇宙開発が加速

Amateras Space社は、次世代宇宙服の研究開発を目的としたエンジェルラウンドでの資金調達を発表した。
堀江貴文氏やアクセルスペースホールディングス中村友哉氏らが株主として参画する、次世代宇宙服の社会実装を目指す日本発のスタートアップである。
Amateras Space、堀江氏ら参画で次世代宇宙服を開発
Amateras Spaceは2026年1月27日、第三者割当増資によるエンジェルラウンドで資金調達を実施したと発表した。
引受先には、実業家の堀江貴文氏、レオス・キャピタルワークスの藤野英人氏、アクセルスペースホールディングス代表の中村友哉氏など、宇宙や投資など各分野で事業・投資を牽引してきた経営者・投資家が名を連ねる。
同社は「人類の活動領域を拡大する」をミッションに掲げ、日本初となる次世代宇宙服の社会実装を目指している。
2025年の大阪・関西万博では、日本の伝統工芸と先端宇宙技術を融合させた取り組みとして「西陣織を応用した宇宙服」を展示し、国内外から高い評価を得た。
今回の調達資金は、開発を担うコア人材の強化、船内用宇宙服の初期実証、MCPを中心としたコア技術の検証と高度化に充てられる計画だ。
船内用与圧服であるIVAに加え、機械的に身体へ圧力を加えるMCP(※)技術の開発を含む。
有人月探査や商業宇宙ステーション構想が進展する中で、有人宇宙開発は世界的に大きな局面を迎えている。その中で同社は今後も、日本の有人宇宙開発を担う存在として、生命維持技術や宇宙服の開発を目指す。
※ MCP(メカニカル・カウンタープレッシャー):気密服内に空気を充填する従来方式ではなく、機械的圧力を直接身体に与えて与圧する宇宙服技術
宇宙服が次世代インフラとなるか、成長機会と高い技術的ハードル
次世代宇宙服の国産化が進めば、日本の有人宇宙開発における技術的自立性は大きく向上するだろう。
宇宙服は安全性が最優先される装備であるため、国内で設計・製造・改良を完結できれば、安全保障やサプライチェーンの観点でも意義が大きいと言える。
また、宇宙服で培われる身体拡張や生命維持の技術は、医療、防災、産業安全といった地上分野への応用にも期待できるため、新たな市場創出につながる可能性がある。
一方で、有人宇宙分野は実証に長い時間と資本を要すると考えられるため、技術的失敗や開発遅延といったリスクも避けられない。
今回の資金調達は、研究段階から実装フェーズへ進むための第一歩と言えよう。
著名投資家がビジョンに賛同した事実は追い風となり得るが、今後は継続的な資金確保と実証成果の積み重ねが、成否を左右しそうだ。
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