日本HP、企業向けローカルAI活用支援へ ハイブリッドAI推進コミッティ設立

日本HPはローカルAIの活用と普及を目的とした新組織「HP ハイブリッドAI推進コミッティ」を設立すると発表した。
生成AI活用がクラウド中心からオンデバイスを含む構成へ移行する中、日本企業のAI導入戦略に変化をもたらす国内発の取り組みとして注目したい。
日本HP、ローカルSLM/LLM活用促進へ 企業横断組織を設立
日本HPは、主要なローカルSLM/LLM(※)の活用と普及を目的に、「HP ハイブリッドAI推進コミッティ」を会員企業と共に設立すると、2026年1月22日に発表した。
生成AIがクラウド依存型から、デバイスやエッジで処理を行うハイブリッドAIへ移行する潮流を受けた動きだ。
Microsoft Foundry on Windowsの進化に加え、gpt-oss、Llama、Mistralなど、ローカル環境で動作し商用利用可能なオープンモデルが拡充している。
これにより、企業は機密データを外部に出さず、低コストかつセキュアにAIを活用できる環境が整いつつある。
本コミッティは2026年4月から無償・有償プログラムを開始する。
幹事社にはWEELとGxPが参画し、日本HPの法人顧客に対してCopilot+ PCやワークステーション向けAI活用提案を支援する体制を構築する。
※SLM/LLM:Small Language ModelsおよびLarge Language Modelsの略称。
SLMは軽量でオンデバイス実行に適し、LLMは大規模データを学習した高性能モデルを指す。
ハイブリッドAI普及のメリット、導入加速と運用格差に懸念も
本取り組みのメリットは、オンデバイスAIによるプライバシー保護、通信遅延の解消、API課金コスト削減を同時に実現できる点だろう。
特に規制産業や大企業にとって、AI主権を自社で確保できる意義は大きいはずだ。
一方で、ローカルAIはモデル選定やハードウェア構成、運用設計の難易度が高く、十分な知見がなければ、効果を引き出すまでに時間を要するケースも想定できる。
クラウドAIとの役割分担を誤れば、逆に運用負荷が増す可能性も否定できない。
今後は、無償プログラムによるPoC支援を起点に、実装力を持つ企業とそうでない企業の差が明確になると考えられる。
日本HP主導の本コミッティが、その格差をどこまで埋められるかが普及の鍵となるだろう。
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