農林水産省、米の転売規制を解除 ヤフオク・メルカリでも出品可能に

農林水産省が、禁止していた米穀類の転売規制を解除した。
国民生活安定緊急措置法施行令の改正を受け、日本国内のフリマアプリやオークションサイトで米の出品が可能となった。
政府決定にあわせ、主要プラットフォームも一斉にルールを改定した。
米の転売規制を解除 主要フリマで出品ルールを改定
農林水産省は、米穀類の転売を禁じていた措置を2026年1月22日付で解除した。
これは、同年1月16日に閣議決定された政令改正に基づくもので、国民生活安定緊急措置法施行令(※)の適用対象から米が外れた形になる。
米の転売規制は、物価高騰や需給の混乱を背景に一時的に導入されていたが、需給環境が一定程度落ち着いたと判断されたようだ。
この決定を受け、民間プラットフォームも対応を進めた。
ヤフーは、「Yahoo!オークション」および「Yahoo!フリマ」において、米穀類を出品禁止リストから削除した。具体的には、「政府備蓄米」「白米」「もち米」「玄米」に加え、「タイ米などの海外産米」も出品可能となる。
メルカリも同様に、メルカリおよびメルカリShopsで、1月22日0時から米穀類の出品を解禁した。「もみ」「精米」「砕米」「飼料用米」「種子用米」など用途別の米も対象に含まれる。
一方で、賞味期限切れや開封済みなど安全性に懸念がある商品、また、同社の禁止行為に該当するものの出品は、引き続き認められていない。
※国民生活安定緊急措置法施行令:物価の急激な上昇や供給不足が生じた場合に、生活必需物資の転売や価格形成を一時的に制限するための政令。需給安定を目的として運用される。
流通正常化への一歩か 利便性向上と再規制リスク
今回の規制解除により、米の流通経路は再び多様化する可能性がある。
個人や小規模事業者がオンラインで直接販売できる環境が整えば、余剰在庫の有効活用や地域米の販路拡大につながると考えられる。価格や流通量が可視化される点も、市場の透明性向上につながるだろう。
消費者にとっても、選択肢が増えることで購入機会の柔軟性が高まりそうだ。
一方で、生活必需品である米が投機対象となるリスクは残る。
需給が逼迫した局面では、高値転売や買い占めが再燃する可能性も否定できない。
こうした事態が社会問題化すれば、再び規制が検討される余地もあるだろう。
今後は、自由な取引を認めつつ、過度な価格変動をどう抑制するかが課題となるはずだ。
今回の解除は恒久的な自由化というより、状況に応じた柔軟な運用への転換と見るべきであろう。
米流通のデジタル化がどこまで定着するかについては、引き続き注目したい。
関連記事:
ヤフオクが備蓄米の転売禁止を決定 AI活用で違反者は即アカウント停止へ












