Google、公的機関向けWorkspace規約を日本法準拠に改定 自治体クラウド利用の前提条件を整理

2026年1月19日、Googleは、日本の公的機関向けに提供するGoogle Workspaceの利用規約を改定した。
準拠法を日本法、管轄裁判所を東京地方裁判所と明記し、自治体や公共機関が安心してクラウドや生成AIを活用できる環境整備を進める。
公的機関向けWorkspace規約を改定、日本法と東京地裁を明記
Google Cloudは、日本の自治体や公共機関がクラウドサービスをより安心して利用できるよう、Google Workspaceの利用規約を更新した。
最新規約では、日本の公的機関が利用する場合、本契約の準拠法を日本法とし、合意管轄裁判所を東京地方裁判所とする点を明文化している。
これまで一部の自治体では、海外法が適用される可能性を懸念し、個別の契約交渉や法的確認を行う必要があった。
今回の改定により、標準の利用規約に同意するだけで、日本法に基づく契約保護が適用されることが明確になった。これにより、サービス選定や導入プロセスにおける法務負担の軽減が期待される。
今回の規約改定にともなってGoogle Workspaceは、総務省が公表するガイドラインやガイドブックで求められる要件への適合状況についても整理している。
具体的には、政府機関などからのデータ開示要請に対し、原則として利用者への通知を行い、法的義務がない限り同意なく開示しない運用を採用しているとした。
また、不適切な請求に対しては法的根拠を精査し、必要に応じて異議を申し立てる体制を整えていることを説明している。
法的明確化が導入を後押し、運用理解と人材育成が今後の課題
今回の規約改定によって、自治体や公共機関がクラウド導入時に抱えてきた法的な不確実性が低減されることが期待される。
特に、個別契約の交渉余力が限られる中小規模自治体にとって、標準規約で日本法準拠が保証されることで負担軽減につながる可能性がある。
一方で、制度や技術への理解が追いつかなければ、メリットを十分に活かせないリスクも残る。
暗号化方式やガバメントアクセス対応、AI利用条件といった要素は専門性が高く、設定や運用を誤れば形骸化する可能性がある。
今後は、今回の法的整理を前提として、各自治体が自らの業務内容や情報資産の特性に応じたクラウド・AI活用方針を具体化できるかが焦点となりそうだ。
Google Cloud側の制度対応と、利用者側の運用設計・人材育成が噛み合うかどうかが、日本の公共分野におけるクラウド活用において重要になっていくだろう。











