電通デジタル、AIエージェントでメディアプランニングと予算配分

2026年1月14日、電通デジタルは、デジタル広告のメディア選定や予算配分をAIエージェントとの対話で行う「∞AI MC Planning」をアップデートしたと発表した。日本国内向けの取り組みで、まずは社内運用を開始し、将来的にクライアントへの提供も予定している。
AI対話で広告プランを設計、「∞AI MC Planning」を刷新
電通デジタルは、AIを活用したマーケティングソリューションブランド「∞AI」において、「∞AI MC Planning」の機能強化を実施した。
今回のアップデートでは、デジタル広告配信のメディアプランニングを支援する「Media Planning Agent」を大幅に刷新し、広告キャンペーンに適した媒体選定、予算配分、セグメント提案、効果シミュレーションまでをAIエージェントとの対話形式で行えるようにした。
近年、広告媒体の増加やターゲットの細分化により、メディアプランニングは高度化している。一方で、担当者の経験や暗黙知に依存した属人的な判断が多く、品質のばらつきや育成負荷が課題となっていた。
今回の刷新は、こうした状況を踏まえ、判断プロセスそのものをAIで再現・標準化する狙いがある。
Media Planning Agentは、同社が蓄積してきたデジタル広告配信の実績データに加え、専門人材の知見を言語化したデータを学習している。
また、電通グループの「People Model」やクライアントの1stパーティデータ(※)とも連携可能で、より精度の高いターゲット設計を実現する。
今後は広告メディアへの自動入稿機能の追加も予定されている。
※ 1stパーティデータ:企業が自社で直接取得・保有する顧客データ。精度が高い点が特徴。
広告運用はどう変わるか 効率化の恩恵とAI依存のリスク
本アップデートのメリットとしてまず挙げられるのは、広告プランニングの高速化と再現性向上である。
対話型AIが判断の土台を担うことで、担当者の経験差による品質のばらつきが抑えられ、結果として少人数体制でも一定の水準を保ったプラン設計が可能になるとみられる。
インハウス運用を志向する企業にとっては、その負担を軽減する支援ツールとして機能する余地がある。
一方で、AI判断への過度な依存はリスクも孕む。学習データは過去実績に基づくため、新興メディアや突発的な市場変化への対応力には限界がある。
最終判断を人が担い、AIを補助的に活用する体制をどう設計するかが、今後の重要な論点となる。
電通デジタルは社内検証を経て社外提供を予定しており、広告運用における人とAIの役割分担は、実運用を通じて段階的に明確化していく可能性がある。
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