米グーグル、Geminiを「個人専属AIエージェント」へ 新機能発表

2026年1月4日、米グーグルは生成AI「Gemini」に、ユーザー個人の情報を統合して専属エージェントのように振る舞う新機能「Personal Intelligence」を発表した。米国向けに有料プラン契約者からベータ提供を開始した。
Geminiが個人文脈を統合、専属AIとして進化
「Personal Intelligence」は、GeminiをGmail、Google フォト、YouTube、Google 検索といったGoogleアプリと接続し、ユーザー固有のコンテキストを理解する機能である。
一般知識に加え、個人データを組み合わせて推論することで、生活に即した具体的な支援を行う点が特徴だ。
複数アプリに分散した情報を横断的に処理できることも大きい。例えば車のタイヤ交換では、Google フォト内の画像からタイヤサイズやナンバープレートを抽出し、Gmailの履歴から車種やグレードを特定する。
さらに過去の写真や行動から生活スタイルを推定し、条件に合った製品を提案することが可能になる。
旅行計画では、家族の興味関心や過去の訪問先を分析し、定番を避けた行程や移動中に楽しめるアクティビティまで提示する。
提供は米国で先行し、Web、Android、iPhoneに対応する。対象は「Google AI Pro」「AI Ultra」契約者で、今後の拡大も予定されている。
※AIエージェント:ユーザーの目的達成を支援するため、複数のアプリや情報源を横断し、自律的に判断や提案を行うAIの概念。
利便性は飛躍、だが信頼設計が成否を分ける
Personal Intelligenceの最も注目される点は、AIが「検索補助」から「生活判断の補佐役」へと役割を広げる点にある。
個人の文脈を理解した提案は、業務効率化に加え、日常の意思決定コストを下げる効果が期待できる。
一方で、個人情報を深く扱う以上、プライバシーと制御は重要な論点となる。
アプリ連携がデフォルトでオフに設定され、参照データが明示される設計は安心材料だが、誤推論やAIへの過度な依存といったリスクが完全に排除されるとは限らない。
将来的に提供国や無料プランへ拡大すれば、個人専属AIは一般的な存在になる可能性がある。
その成否は、利便性と信頼性をどこまで両立できるかに左右され、グーグルの設計思想が今後のAIサービス設計に影響を与える可能性もある。
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