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    米国、エヌビディアAI半導体の対中輸出ルールを見直し 原則不許可から案件審査へ

    2026年1月13日、米商務省はAI半導体の中国向け輸出申請に関する審査方針を見直す規則を公表したとブルームバーグが報じた。
    原則不許可としてきた従来方針を改め、案件ごとの審査へ移行する。これにより、エヌビディアのAI半導体「H200」が条件付きで中国に輸出される可能性が高まった。

    目次

    米商務省、対中AI半導体輸出を案件審査に転換

    2026年1月13日、米商務省は、AI半導体の中国向け輸出申請に関する新たな規則を公表した。
    これまで原則不許可としてきた審査方針を改め、個別案件ごとに可否を判断する方式へ変更する。所管は商務省産業安全保障局(BIS)(※)が担う。

    新規則の対象は、エヌビディアのAI半導体「H200」とその同等品、さらにそれより性能の低い一部製品で、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の「MI325X」も含まれる。

    申請企業には、米国内で当該半導体が不足していないこと、中国向け生産が国内顧客向け供給能力を損なわないことの証明が求められる。
    加えて、中国向け出荷数量は米国市場向けに製造した総数量の50%を上限とし、厳格な顧客確認手続きや第三者による試験の実施も義務付けられる。

    今回の規則は、トランプ政権が先月示した先端AI半導体の対中販売を限定的に容認する方針を具体化する措置となる。
    2022年以降続いてきた対中輸出規制の運用を一部修正する内容である。

    ※BIS:米商務省産業安全保障局。輸出管理規則(EAR)を所管し、先端技術の国外流出や軍事転用を防ぐため、輸出許可審査やエンドユーザー確認を行う機関。

    限定緩和がもたらす機会とリスクの両面

    案件審査への移行は、米半導体メーカーにとって中国市場へのアクセスを部分的に回復させるメリットがありそうだ。
    H200は投入から約2年が経過した製品であり、米国内ではより高性能な次世代AI半導体への移行が進んでいるため、性能水準を区切った形での輸出容認は、技術流出リスクを抑えつつ収益機会を確保する妥協点とも言える。

    一方で、数量上限や顧客確認、第三者試験といった要件は企業側の負担を増やし、手続きの長期化やコスト上昇につながる可能性がある。
    とりわけ中国向け出荷比率の制限は、生産計画や契約条件の再設計を迫る要因となるだろう。

    また、輸出が認められても、中国側の規制や通関運用次第では実際の供給が不透明になるリスクも残ると考えられる。
    結果として、企業は輸出許可の取得だけでなく、輸送や利用段階まで含めたリスク管理を強化せざるを得ないはずだ。

    今回の方針転換は、米国の安全保障と産業競争力の間で揺れる輸出管理政策の現実的な調整と位置付けられるが、半導体サプライチェーンの分断が解消されるわけではなく、緊張を内包した状態が続く可能性が高い。

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