LEAPSとJTB、anyBOUNDでNFT旅行体験を正式始動 暗号資産決済で世界市場へ

2026年1月8日、株式会社LEAPSはJTBと連携するプロジェクト「anyBOUND」において、NFTを活用した旅行体験商品の販売を開始したと発表した。希少な体験を暗号資産決済で提供する取り組みとして、日本発のWeb3事例が動き出した。
anyBOUND、NFT化した希少旅行体験の販売を開始
LEAPSは、JTBと共同で推進する「anyBOUND」において、第一弾となる旅行体験商品の販売を開始した。2025年5月に事前登録サイトを公開して以降、段階的に準備を進めてきたプロジェクトであり、今回の販売開始によって正式ローンチを迎えた。
anyBOUNDは、世界各地の特別な体験や現物資産に紐づく権利をNFT(※)として発行し、国内外のユーザーへ提供することを目的としている。
地域に根付く文化や価値をデジタル化し、国境を越えて流通させることで、地域経済への貢献と文化継承を図る構想だ。
第一弾の商品は、身延山久遠寺や高野山金剛峯寺での特別体験に加え、エジプトのギザのピラミッド、タヒチのプライベートアイランドといった海外案件も含まれる。宗教施設の非公開エリアや貸切体験など、希少性を重視した設計が特徴である。
これらの商品はEthereumのレイヤー2ネットワーク「Base」上でNFTとして発行され、ETHやUSDCによる決済に対応する。
今後は旅行体験の拡充に加え、盆栽やアートなど日本の伝統的な現物資産も企画対象とし、Web3プロジェクトやイベントとの連携を通じたコラボレーション強化も進めていく方針だ。
※NFT(Non-Fungible Token):ブロックチェーン上で発行される非代替性トークン。唯一性や所有権を証明でき、デジタルデータや権利の管理手段として活用されている。
観光とWeb3の融合が生む機会と慎重論
anyBOUNDの取り組みは、観光体験そのものをデジタル資産として扱う点で、新たな市場創出の可能性を示している。NFTを通じて体験の権利を明確化することで、予約管理や流通の透明性が高まり、従来にはない価値を提供できる可能性がある。
一方で、暗号資産決済を前提とした設計は、一般層への普及において課題を抱える。
価格変動やウォレット管理への理解不足は、体験購入に対する心理的障壁となりやすく、利用者サポートの充実が不可欠と言える。
また、希少性を前面に出した商品設計は、投機的な取引を誘発するリスクもはらむ。体験価値が過度に価格化されることで、本来の文化的意義が薄れる懸念もあり、運営側のバランス感覚が問われる局面となるだろう。
それでも、JTBの旅行領域における知見とLEAPSのWeb3技術が組み合わさることで、新たな選択肢が生まれつつある。NFTを実体験と結びつける試みは、観光産業における次世代モデルとして今後も注目される可能性が高い。
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