日本ITAD協会、リユースPCのCO₂削減効果値提供を開始

2026年1月7日、一般社団法人日本ITAD協会(東京都中央区)が、会員向けにリユースPCのCO₂削減効果値の提供業務を開始したと発表した。企業の環境報告やIR資料で活用可能な定量データの提供で、国内のサステナビリティ報告に新たな指標が加わる。
会員企業向けにリユースPCのCO₂削減数値を正式提供
日本ITAD協会は、IT資産の適正処理事業者である会員企業に向け、リユースPCのCO₂削減効果値を算出・提供するサービスを始めた。これにより、会員は自社や顧客の環境報告書、サステナビリティ情報開示において、具体的な数値を提示できるようになる。
算定には、LCA(※)評価の専門家集団である株式会社LCAエキスパートセンターと協力し、タスクフォースチームが実際のリユースPCデータを収集・分析した。算出結果の信頼性は極めて高いとされる。
提供されるCO₂削減効果値は、デスクトップPC・ノートPC別に対応可能で、会員企業の取扱量や案件ごとの数値も個別に算出できる。算出後には「CO₂削減効果レポート」として正式に発行され、申請内容に応じた柔軟な利用が可能だ。
過去3年間(2022年4月~2025年3月)のリユースPCを対象にした試算では、総台数3,162,474台でCO₂削減量654,830t-CO₂eq、削減率67.6%を達成した。
産業技術総合研究所のライフサイクルインベントリデータも活用され、算定精度の高さが担保されている。
※LCA(ライフサイクルアセスメント):製品の原材料調達から廃棄までの環境負荷を定量的に評価する手法。
CO₂削減データ提供で企業活動に与える影響と課題
リユースPCのCO₂削減効果値提供により、企業は環境負荷低減の取り組みを具体的な数値で示せるため、投資家や取引先への説明力が向上すると考えられる。
特にESG評価やサステナビリティ報告書の精度向上に直結する可能性は高いだろう。
また、CO₂削減効果の定量化は企業の経営判断や資源循環戦略にも影響を与えうる。
再利用・リユースの推進によって廃棄物削減やコスト削減効果も見込まれ、環境面だけでなく経済面でもメリットを享受できる可能性がある。
一方で、数値の提示には責任が伴う。算定ロジックやサンプルデータが正確であっても、実際の運用状況や機器の使用環境によって削減量は変動する可能性があるため、誤解を招かない説明や注釈の整備が不可欠となるはずだ。
今後は、国内企業の環境情報開示における標準指標の一つとして定着することも予想される。会員企業やその顧客におけるリユースPC活用の促進につながり、持続可能な資源循環社会形成への波及効果も期待できそうだ。
関連記事:
パナソニック コネクトがサステナビリティ報告 CO2削減と人的資本を強化












