茨城新聞社、茨城新聞生成AIを26年提供 過去記事活用し、自治体支援へ

茨城県水戸市に本社を置く株式会社茨城新聞社は、過去15年分の記事データを活用した「茨城新聞生成AI」を2026年度に提供開始すると発表した。
創刊135周年記念事業の一環として、人手不足や物価高騰に直面する県内企業や自治体の業務支援を目的としたサービスである。
茨城新聞社、15年分記事活用の生成AIを2026年度提供
2026年1月7日、株式会社茨城新聞社は、茨城新聞の記事データを活用した「茨城新聞生成AI」を2026年度に提供開始すると発表した。
対象は茨城県内の企業、自治体、地域コミュニティーで、生産性向上や課題解決の支援を目的とする。
同AIは、東日本大震災以降の約15年分に及ぶ茨城新聞の記事データを情報源として連携させている点が特徴だ。
一般的な生成AIで課題とされる地域情報の不足を補うため、県内各地の出来事や背景を反映した回答や提案を可能にする設計としている。
提供に向け、株式会社新潟日報生成AI研究所と地域共創生成AIパートナーシップ協定を締結した。
システム基盤には、エクサウィザーズが提供する法人向け「exaBase生成AI」を採用し、入力情報が学習データとして再利用されない仕組みを導入している。
また、導入時の設定支援や運用サポートは、茨城新聞社の本社スタッフが担う。
料金プランは企業向け、自治体向けなど複数用意する予定で、事前相談はDX推進局で随時受け付けるとしている。
茨城新聞社代表取締役社長の渡辺勝氏は、「『茨城新聞生成AI』の提供を、2026年に迎える創刊135周年の記念事業の一環と位置づけ、未来志向の地域貢献として推進していく。今後は地方紙の領域でも、生成AIが仕事や暮らしで必要になる。地域のニーズに精いっぱい応えていきたい」とコメントした。
地域特化型生成AIの利点と運用上の課題
茨城新聞生成AIのメリットは、地域に特化した信頼性の高い情報を業務に活用できる点だろう。
自治体業務や地域企業の企画立案において、県内事情を踏まえた情報整理や文書作成を効率化できる可能性がある。
一方で、生成AIの活用には運用ルールの整備が欠かせない。
業務効率化が期待される反面、生成結果の確認や最終判断を人が担う体制を維持しなければ、誤情報の利用につながるリスクも残る。
特に、行政文書や対外的な情報発信では慎重な運用が求められそうだ。
今後、利用実績を積み重ねる中で、どの業務領域に適しているかが明確になると考えられる。
地域メディア発の生成AIが地方DXの一手段として定着するか、引き続き注目したい。
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