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    クアルコム、人型ロボット向け新半導体「Dragonwing IQ10」発表

    2026年1月5日、米半導体大手クアルコムは、人型ロボットや自律搬送ロボット向けの新プロセッサー「Dragonwing IQ10」を発表した。
    CES 2026で明らかになった海外発の動きで、スマートフォンや自動車分野で培った省電力AI技術をロボット領域へ展開する。

    目次

    人型・搬送ロボット向けに「Dragonwing IQ10」投入

    クアルコムはCES 2026において、高度な自律走行搬送ロボットや等身大の人型ロボットを対象とした新プロセッサー「Dragonwing IQ10 Series」を公開した。
    周囲環境を認識し、移動や物体操作を自律的に行うロボット向けに設計されており、限られた電力と筐体内で高いAI処理性能を発揮する点を特徴とする。

    同社は本チップの活用例として、ベトナムのロボット企業Vinmotionと提携し、汎用ヒューマノイド「Motion 2」を開発している。
    VinmotionがYouTubeに公開した映像では、しゃがんで物体を拾い上げる動作や柔軟な姿勢制御が確認でき、制御技術の進展が示された。

    クアルコムはこのほか、FigureやKuka Roboticsなど複数のロボット関連企業とも協業しているという。
    スマートフォン向けSoCや自動車向け半導体で培ったAI推論、電力管理の知見を生かし、ロボットを「実体を持つAI端末」として位置付ける戦略が鮮明になった。

    近年は視覚理解、言語処理、行動制御を統合するAIモデル、Vision Language Action(VLA)モデルの進化も進み、ロボット分野は半導体メーカーにとって新たな成長市場として注目されている。

    産業先行で普及か 期待と課題が交錯するロボット半導体

    Dragonwing IQ10の登場は、ロボット市場の立ち上がりを後押しする材料となり得る。
    クアルコムは一般消費者向けよりも、物流や製造現場といった産業用途での導入が先行すると見ており、省電力で安全性を重視した設計は企業ニーズと親和性が高い。
    自動車向け先進運転支援システムで蓄積した安全設計の考え方を転用できる点も強みだ。

    一方で、普及には課題も多い。高性能チップがあっても、ロボット用ソフトウェアやAIモデルの成熟、導入コスト、法規制への対応が進まなければ市場拡大は限定的にとどまる可能性がある。
    特に人と同じ空間で動作するロボットでは、安全基準や責任の所在が厳しく問われる。

    それでも、半導体大手が本格参入した意義は大きい。ロボットを前提とした専用SoCが普及すれば、実体AIの性能と信頼性は大きく向上するだろう。

    クアルコム プレスリリース

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