LG、家事AIロボ「CLOiD」をCES2026で披露 料理・洗濯まで多機能化

LG電子は、CES 2026で家庭用ロボット「CLOiD(クロイド)」を発表した。
単一用途が主流だった家庭用ロボットに対し、LGは複数の家事を実行し家電も横断制御する構想を示した。
LG、家庭用ロボ「CLOiD」をCES 2026で公開
2026年1月4日、LG電子は自律型の多機能家庭用ロボット「CLOiD」を発表した。1月6日から9日まで開催される世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2026」で初めて一般公開される予定だ。
LGが発表したCLOiDは、掃除に限らず、冷蔵庫から牛乳を取り出す、朝食用にクロワッサンをオーブンへ入れる、洗濯後の衣類をたたんで重ねるなど、日常の複数作業を想定した家庭用ロボットになる。
大手電機メーカーが多機能ホームロボットを前面に掲げるのは、これまで実証やスタートアップのデモに限られるケースが多かったのに対し、本格的に製品として踏み込んだ形だ。
本体は頭部ユニット、7自由度の関節アームを左右に備えた胴体、車輪式ベースで構成される。
胴体を傾斜させて高さを調整でき、床付近から膝上の位置まで扱える設計とした。
手先は独立して動く5本指で、把持や操作の細かさを狙う。
移動は自律ナビゲーション機能を用い、低重心の車輪式で安定性とコスト効率を重視したという。
CLOiDはクラウドサービスThinQにつながる対応家電を横断的に制御し、家庭内の作業を実行・調整する「取りまとめ役」として設計された。
LGは、家事にかかる時間と身体的負担の軽減を目的に掲げている。
家事の自動化は「統合」競争へ
CLOiDが示す価値は、作業そのものの自動化に加え、家電・空間・人の行動を束ねて最適化する点にある。
複数タスクをこなす前提が立てば、共働き世帯や高齢者の生活支援で実用シーンが広がり、家電の選定基準も「単体性能」から「連携でできること」へ移る可能性がある。
家電メーカーにとっては、ロボットを入口に家庭内データとサービスの接点を強化し、アフターサービスや消耗品、サブスクなど継続収益を設計しやすくなるだろう。
ただしリスクも大きい。
第一に、デモと実運用の間には、安全性、誤操作時の責任分界、家庭内での学習の偏りといった壁があると考えられる。
第二に、ThinQ対応家電が前提となる構造は、買い替えコストとロックインを伴い、普及速度を左右しうる。
第三に、カメラやセンサーで生活を把握する以上、プライバシーやサイバー攻撃への懸念が増し、信頼設計が競争力につながると言える。
今後は、ロボット単体の完成度だけでなく、家電の互換性、クラウド運用の透明性、保守体制まで含めた総合設計が問われるだろう。
CESでの発表は、フィジカルAIが話題性先行のデモ段階を超え、日常生活に実装される技術へと進化できるかを見極める重要な分岐点になるとみられる。
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